まずはグーグルが公式サイトに載せている同社のカルチャーについて読んでみることだ。同社は成功を生み出すチームに必要な要素について大規模な調査を行なった。これについてはニューヨーク・タイムズ紙が長文記事を書いている。2つの重要な見解は以下の通りだ。
1. 良いチームではメンバーの発言時間がほぼ同じである。
2. 良いチームでは“平均社会的感受性”、つまり互いの口調や表情など非言語的なサインから相手の感情を読み取る能力が高かった。
上記2つはいずれも、ネガティブな結果を恐れずに自分を表現できる“心理的セーフティーネット”に関連する。私の場合、メンターが初めて会った日にこう言って心の安らぎを与えてくれた。「質問をすることを恐れないでください。好印象を与えようとする必要はありません。あなたを雇ったということは、すでに好印象を抱いているということですから」
開発段階のソフトウェアに誤って変更を加えてしまった際にも、元に戻す作業を手伝ってくれたエンジニアは一言も嫌な言葉を口にしなかった。
お互いを信頼しているチームの一員になれたなら、そのカルチャーを維持することを重視するべきだ。他のメンバーについて不満を口にしていては、そのチームは長続きしない。
さらに、ありのままの自分で仕事に臨むことを恐れてはならない。私のチームのメンバーの多くがのめりこんでいる趣味を持っており、それについて他者に教えることが大好きだ。
私のメンターは英語の学位をとったが、今でも詩や文学から学んだことについてよく話題にする。
あるエンジニアは自宅のガレージに旋盤や研磨機、ボール盤といった工作機械一式をそろえており、みんなが遊べるような物理を応用したおもちゃを作ってくれる。私も工作機械の使い方を教えてもらったことがある。
ほかにもボードゲーム集めを趣味としている人がいて、新しいものを入手すると必ずみんなに遊び方を教えてくれる。気の合う仲間からいろいろなことについて学べるため、私は仕事に行くのが毎日楽しみなのだ。