レイバン、アマゾンとパブストに学ぶ企業の自己改革

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同社のジェフ・ベゾスCEOはこう語っている。「アマゾンの定義は、顧客を中心にあらゆることを、発明を行っていく企業だと考えている。私たちは道を切り開いていくのが好きで、未知の領域を探検するのが好きだ。暗い路地の先に何があるのかを見るのが好きだ」

教訓:自己改革に着手するのは、必ずしも業績が下向いてからでなくていい。継続的に進化を遂げるのが最善の策だ。

パブスト

パブストビールは70年代に大人気を博したものの、80年代と90年代には人気が低迷し、ミルウォーキーにあった醸造所は閉鎖に追い込まれた。だが2009年頃に驚きの現象が起こる。流行に敏感な人々が、パブストビールを好んで飲むようになったのだ。09年には売上が前年比20.3%増に急増し、その後も数年間、着実に増加した。13年までには、米国で消費されるパブストビールは年間9,000万ガロン以上と、04年から200%近く増加した。

これを達成した要因としてまず挙げられるのは“幸運だった”こと。ミレニアル世代は、パブストの歴史やブルーカラー(肉体労働者)向けというイメージ、そして低価格に魅力を感じた。

だがそれだけではない。パブストはマーケティング戦略にも重点を置き、広告については以前よりも系統的なアプローチをとった。テレビやラジオなどの広告に大金を投じる代わりに、バイクメッセンジャーのロデオやDJといった“クールな”イベントのスポンサーになったのだ。酒類業界の従来の販売戦術にうんざりしつつあったミレニアル世代に、このやり方は大きく響いた。

教訓:“イカした”ブランドになるべく自己改革を行うには、マーケティング戦略で従来とは異なるアプローチをとる必要がある。運も邪魔にはならない。

これらの例から読み取れるメッセージは明白だ。大事なのは顧客の声に耳を傾け続け、決して進化をやめず、将来に目を向けること。どんなビジネスでも変化は避けられないものだからだ。

覚えておこう。打ち寄せる波を止めることはできない。だがその波に乗ることを学ぶことはできるのだ。

編集=森 美歩

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