テスラの最高経営責任者(CEO)イーロン・マスクは米国時間4月22日、テスラの決算説明会において、トランプ政権とともに進めている「政府効率化省(DOGE)」の運営に費やす時間を「来月から大幅に減らす」と述べた。この発言は、電気自動車(EV)メーカーであるテスラが、ここ数年で最悪となる四半期利益を発表した直後に投資家へ向けて行ったものだ。
マスクは投資家に対し「来月から、テスラにかなり多くの時間を割くつもりだ。ただし大統領が望む限り、また自分が役立てる限りは週に1〜2日は政府の仕事を続ける」と語っている。
また、ドナルド・トランプ大統領の幅広い関税政策に触れ「高い関税ではなく低い関税を訴え続けるつもりだが、それ以上にできることはない」と述べた。
マスクはDOGEで行なった自ら業務を擁護し、同省やテスラに対して行われている最近の抗議活動を批判した。先月テスラに反対して行動した抗議者たちについては「不正な資金で雇われた連中だ」と主張した。
これらの発言は、テスラが2021年以来最悪となる四半期利益を報告し、ウォール街の予想平均を20億ドル(約2840億円)下回る売上高を発表してから数時間後になされた。
テスラ株は米国時間4月22日の取引終了時に4.6%上昇し237.97ドルとなり、時間外取引でもさらに4%上昇した。ただし株価は依然として今年の最安値付近にある。
マスクの推定純資産は4月22日に約60億ドル(約8510億円)増加し、3610億ドル(約51兆2000億円)に達した。昨年12月のピーク時から1000億ドル(約14兆2000億円)以上減少しているものの、依然として世界で最も裕福な人物の座を、2位以下を大きく引き離して維持している。