海外

2025.04.11 08:00

企業機密の「AIへの流出」防ぐ米Cyberhaven、146億円調達でユニコーンに

(Photo by John Keeble/Getty Images)

通信大手のモトローラや医療保険プロバイダーのオスカー・ヘルス、法律事務所のクーリーなどの顧客もこれに同意しており、Cyberhavenは、今年の年間経常収益(ARR)が、5000万ドル(約73億円)を超える見通しだと述べている。コースラ・ベンチャーズのパートナー、イーサン・チョイは、人事や顧客情報、製品設計図などの企業にとって最も重要なデータの送信が増えるほど脆弱性が高まり、Cyberhavenのソフトウェアがそれらのデータの保護に役立つと述べている。「企業にとって最も重要なデータが送信されたりAIモデルで使用されているのを追跡し、保護することがついに可能になった」と彼は指摘した。

DARPAに認められた学生らが創業

Cyberhavenは、データをより安全に保護するための自律型システムを開発する目的で米国防総省の国防高等研究計画局(DARPA)から100万ドル(約1億4700万円)の資金提供を受けた博士課程の学生5人によって2016年に設立された。同社は当初、知的財産(IP)データの漏洩を防止するための予測データ追跡技術を強みとしていたが、現在ではAIを活用したセキュリティに重点を置いている。

Cyberhavenへの出資を主導したステップストーン・グループのパートナーのセヨン・カンによると、従来のデータセキュリティツールでは、機密性の高いビジネス情報とその他のデータを区別するのが困難だという。彼女は、Cyberhavenが業界のアプローチをAI主導に移行する変革を主導できる立場にあると指摘した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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