今、企業のリーダーたちは、どんな本をヒントにすべきか。規模は小さいけれど大きな価値をもつ企業「スモール・ジャイアンツ」の経営者や、Forbes JAPANのアワード審査員たちが、人生のバイブル本と今読むべき本を推薦する。
▶︎「Forbes JAPAN 2025年4月号」では、高付加価値を生み出す革新的な企業を総力取材したのスモール・ジャイアンツ企業を大特集!
1.『ホワイトカラー消滅』(冨山和彦、NHK出版新書)
入山章栄|早稲田大学 ビジネススクール教授

各所で私が(コラムでも)薦めている『ホワイトカラー消滅』は、「人手不足なのに、人があまる」現代の日本社会の抜本的再生を促す一冊です。ビジネス革命によって 迎える日本社会の転機点で、どう働き方を変えていくのか。ビジネスに直結する良書です。
2.『共感革命:社交する人類の進化と未来』(山極壽一、河出新書)
入山章栄|早稲田大学 ビジネススクール教授

『共感革命』は、移動の重要性を教えてくれる一冊。経営者も移動するこれからの時代に、ぜひ読んでいただきたいです。
3.『はじめての短歌』(穂村弘、河出文庫)
赤羽優子|ティ・ディ・シー 代表取締役社長

私のバイブルは、穂村弘のやさしい短歌入門書である『はじめての短歌』。本書を読むと、脳の日ごろあまり使わない部分に刺激が入るような、不思議な効果があります。
4.『再興 THE KAISHA』(ウリケ・シェーデ、日本経済新聞出版)
赤羽優子|ティ・ディ・シー 代表取締役社長

最近読んだなかで推薦したい書籍が『再興 THE KAISHA』は経済学者のウリケ・シェーデが日本の最も優れた企業を分析し、日本の未来を指し示す一冊。読後明るい気持 ちになれるような、励まされるようなビジネス書です。
5.『シン・日本の経営 悲観バイアスを排す』(ウリケ・シェーデ、日本経済新聞出版)
内田研一|やまなし産業支援機構中小企業経営革新サポート事業統括マネジャー

『シン・日本の経営』は、日本のオールドメディアに悲観的な論調が目立つなか、経済学者のウリケ・シェーデが中立な立場から客観的でわかりやすい視点を提示しています。
6.『[新版]パワー・ブランドの本質』(片平秀貴、ダイヤモンド社)
内田研一|やまなし産業支援機構中小企業経営革新サポート事業統括マネジャー
![「[新版]パワー・ブランドの本質」(片平秀貴、ダイヤモンド社)](https://images.forbesjapan.com/media/article/78267/images/editor/98f6330291785794620a23cb4eb8f4ee98b87768.jpg?h=438)
ブランドの価値を生み出すために企業がやるべきことは「単純」ですが、それに一貫性をもって全社で取り組むのは「簡単」ではないことを、フィールドワークを通じて実証しているのが『パワー・ブランドの本質』です。
7.『エフェクチュエーション』(吉田満梨・中村龍太、ダイヤモンド社)
藤吉雅春|Forbes JAPAN編集長

『エフェクチュエーション』は、「成功のための5つの原則」を紹介した本。「自分は何者で、どうやったら変化を起こせるか」や「他人を巻き込むことで自分に想定外のビジョンをもたらしていくプロセス」など、スモール・ジャイアンツ企業の経営者必読です。
8.「彼らの流儀」(沢木耕太郎、新潮文庫)
藤吉雅春|Forbes JAPAN編集長

30年以上読み続けている『彼らの流儀』は、「この世界でその人はいかにして生きたのか」をスケッチ画のように描き、「人生」を鮮やかに切り取ります。