キャリア

2025.03.26 18:00

キャリアチェンジか? 現状維持か? 転職の春、決断のときを見極める4つのステップ

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心から望むキャリアを追求するために、ついに居心地のいい現在の職場を離れるときが来たのだろうか。

あなたが現在とは全く異なる業界への転職を検討しているなら、心中は複雑だろう。惹かれている分野で働く自分を想像すると胸が踊るが、慣れ親しんだ職場を離れることを考えると不安にもなる。

一番難しいのは、新しい道を歩むことではなく、新しい方向へ踏み出すかどうかの決断だ。では、本当に一歩踏み出すときがきたと、どうやって確信を得るのだろうか。

筆者は最近、人事コンサルティング会社 Leadership 360(リーダーシップ360)の社長兼最高経営責任者(CEO)であるキャロラリン・トロヤンに、キャリアチェンジをためらっている人へのアドバイスを求めた。自分が進みたい方向が明確にイメージできている人も、現状からただ抜け出したいだけの人も(恥じる必要はない!)、前向きな方向へと歩み出すためにトロヤンが示す4つのステップを参考にしてほしい。

キャリアを変えるための4ステップ

1. リストを作成する

「子どもの頃、何になりたかったか。どんな活動に一番エネルギーと喜びを感じるか。情熱を注いでいることで、将来本業にできそうなものはあるか。こうした質問をクライアントによく尋ねる」とトロヤンは言う。そして「追求したい理想の仕事をリストアップしてみるといい」とアドバイスする。

まずは、リストに制約を設けないことが大事だ。複数回考えたことのある職業は全て書き出そう。その中からトップ3を選び、さらに詳しく調べる。「その職業に就くために、必要なことは何かを調べはじめる。そして業界で働く人との話やリサーチの結果と自分の強みとを照らし合わせ、毎月または四半期ごとに2〜3つの小さな行動を起こす計画を立てるといい」とトロヤンは言う。

2. 数字を分析する

「1年間に最低いくら稼ぐ必要があるのか。多くのクライアントは、経済的に現在就いている仕事を辞める余裕がないと思い込み、理想の仕事を諦めてしまう」とトロヤン。「だが計算してみると、情熱に従って十分な収入を得て幸せになれることに気づく」

トロヤンは、起業を夢見ていたシングルマザーの例を紹介した。夢を実現するために、その女性は安心して起業できるだけの資金を2~3年かけて蓄える計画を立てた。現在、その女性の事業はかなりうまくいっているという。

ひょっとしたら、現在と同じくらい稼ぐ必要はないのかもしれない。今より少ない給料でも幸せに暮らせるだろうか。これは非常に個人的な質問で、答えられるのは自分だけだ。重要なのは、正確に答えられるよう十分に調べることだ。

「仕事に満足するために何が必要かを実際に決めるまで、金銭面で制限を設けてはいけない」とトロヤンは言う。

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翻訳=溝口慈子

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