生まれも育ちも教育も日本、いわゆる「純ジャパ」ながらケンブリッジ英検でC1(CEFR:外国語の学習・教授・評価のためのヨーロッパ言語共通参照枠 が定める「熟達した言語使用者」、英検1級相当)のレベル、スピーキングはニアネイティブとも言われるC2(IELTS8.5〜9相当)のスコアを持つライターの高以良潤子氏。
以下は、非帰国子女として独学で英語を習得し、英語によるインタビューも行い、日本語を一切使わない環境でも長年働いてきたグローバル人材である高以良氏による寄稿である。
文部科学省も「比較表」開示
「英語」という言語に関するあらゆるデータを扱うことを目的とした「History of English」というメディアがある。
ここに、実に興味深い記事が掲載されている。「How Many People in Japan Speak English?」だ。この記事によれば、日本で流暢な英語(CEFRのB2-C1レベル)を話す英語話者は全体の2%以下と考えられている。
これは、アジアでは15位、世界ランキングとしては87位。一般的には、英語圏の大学入学基準がB2以上であることが知られている(大学によってはC1レベルが要求されることもある)。つまり、日本にいる英語話者のうち、英語圏の大学に入学できる(もしくはそれ以上)レベルの英語力を持つ人は人口の2%以下である、ということになる。
CEFRとは、英検やTOEICで語られることの多い日本国内の英語力を測る環境では馴染みが薄いかもしれないが、文部科学省も英語の各資格とCEFRとの比較表を公表している。

B2で英検準1級から1級相当レベル、C1は1級相当、最上位のC2だと英検では対応していない高いレベルになる。TOEICでいうと、(Listening & Reading テストの場合)900点は英検で準1級以上、CEFRで換算するとB2相当となる。
つまり、英検準1級もしくはTOEIC 900点以上相当の英語でコミュニケーションすることができる人が2%ということになる。