もしあなたがひとつだけの収入源に依存しているのであれば、他の人に比べてキャリアで遅れをとり、経済的に危険な状況にあるのかもしれない。米国では今年最初の数カ月間だけで、2020年以降、過去最高のレイオフ件数が発生した。AIが私たちの役割を代替する一方で、卵の価格は法外な高騰を続けている。
もはや雇用の安定や保障という概念そのものが、時代遅れなのだ。そのためかキャリアを継続する現実的な解決策として、フリーランスやギグ・エコノミー(フリーランスなどの立場で、単発や短期の仕事を請け負う働き方とその経済圏)に目を向ける専門家が増えている。実際、Statistaのアナリストは、2027年までに米国内のフリーランスは8650万人に上ると予測している。
では、どうすれば生活とキャリアの安定を将来にわたって維持し、会社や上司の機嫌をうかがう必要のない環境を手に入れられるのだろうか。どうすれば、もう月曜日が嫌にならないのか。そしてキャリアの成功を掴み、自分の仕事に情熱と自由、柔軟性を感じられるようになる方法とは何か。
実はAIなどのテクノロジーが進歩し、社内の人材よりもフリーランスを多く起用することを好む企業が増えたことで、あなたには多くの選択肢がある。
本稿では、AIスキルを活用した副業を紹介しよう。
1. AIコンサルティング
AIコンサルティングは副業の分野では比較的新しい仕事だが、高収入を得られる可能性が大きい。BCC Researchの調査では、AIコンサルティングサービスの市場は「2022年の113億ドル(約1兆6,700億円)から、2028年には6,430億ドル(約95兆2,400億円)に成長する」と予測されている。これは市場規模がわずか6年で50倍以上に跳ね上がることを意味する。
また、AWSの調査によれば「米国のほぼすべての組織がAIに対応する」という。「2028年までに調査対象組織の92%が、AIを活用したソリューションの利用を計画している」という事実をふまえば、当然のことだとも言える。
AIコンサルタントの仕事は、AIを事業のプロセスに組み込む方法について助言し、戦略を策定。必ずしも専門の知識をもたない人たち(クライアント)にAIスキルを教えることだ。また、AIを組み込んだ社内インフラを開発することでクライアントの競争優位性を高め、コスト削減を支援する。そうして企業にAIコンサルティングを行うためには、AIへの深い理解が必要だ。
この仕事は非常に儲かるものになる可能性があり、AIコンサルタントは1プロジェクトあたり8,000ドル(約120万円)から17万5,000ドル(約2,590万円)を稼ぐと言われている。