SimCare AIには投資家も関心を寄せている。同社は、昨年3月にYコンビネータのアクセラレーター・プログラムに応募して不合格となったものの、同社から50万ドル(約7500万円)の出資を得た。これにより、サイニとブドワイヤンは事業を立ち上げて顧客を獲得し、高い評価を得ることができた。
アバターを使った模擬面談
「SimCare AIは、我々が保有するコミュニケーションに関する膨大な出版物やビデオを革新的なプログラムとシームレスに統合し、医療提供者がバーチャルアバターを使って患者と模擬面談を実施できるようにした。このアプローチにより、医療提供者は高度な面接テクニックを駆使して、複雑な心理社会的問題について貴重な洞察を得ることが可能になる」と、ノースカロライナ大学医学部精神科の名誉教授であるダグラス・A・ドロスマンは言う。
SimCare AIは、新たに調達した資金を採用の拡大とマーケティングの強化に充当する予定だ。今回のラウンドはYコンビネータとDrive Capitalが主導し、Harper Court Ventures Fund、Singularity Capital、Triple S Ventures、Goodwater Capital、Asymmetry Ventures、Sand Hill North、Transpose Platformらが参加した。
Drive Capitalのパートナーであるモリー・ボナクダルプールは、SimCare AIが医療トレーニングに対する重要なニーズに応えていると主張する。「SimCare AIは、わずか4カ月で多くの顧客を獲得し、彼らに多大な投資収益率をもたらした。我々は彼らのビジョンと実行力に感銘を受けており、AIを活用したヘルスケアソリューションの継続的な成長を支援することを楽しみにしている」と彼女は語った。