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AI

2025.03.03 12:00

Google翻訳、大幅な品質向上の日が近い AI「Gemini」で追加質問なども可能で

Shutterstock.com

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グーグルのGoogle翻訳が、間もなく実施される画期的な機能のアップグレードによって、翻訳のクオリティを劇的に向上させ、さまざまな状況に応じた微調整が可能になるという。

ニュースサイトAndroid Authorityが2月26日に報じたところによると、グーグルの翻訳アプリは、同社の大規模言語モデル(LLM)のGemini(ジェミニ)を活用した複数の新機能を近日中に実装するとのことだ。

Google翻訳は200以上の言語をサポートし、1日あたり1000億語以上を翻訳しているが、現状では単純な直訳のみを提供し、説明は加えられていない。しかし、著名なアプリ分析者のAssembleDebugが発見した新機能によって、このアプリの翻訳がよりインタラクティブでパワフルなものになるという。たとえば、ユーザーは翻訳後に追加の質問をしたり、文脈に応じた変更をリクエストできるようになる。

その例としては、追加の質問を行うことで翻訳の文化的なバックグラウンドを深掘りしたり、文体や語調を変更可能になることが挙げられている。これは、日本語のように社会的なコンテキストや話し手の関係性が翻訳に大きく影響する言語にとって特に重要な機能になりそうだ。

Google翻訳の人工知能(AI)を活用した新機能は、一般向けにはまだ提供されていない。しかし、AssembleDebugは、最新バージョンのAndroidアプリでこれらの機能を有効化し、実際の動作を説明する動画を公開した。

この動画の中では、翻訳テキストの下部にGeminiのロゴと並んで「追加の質問をする(Ask a follow-up)」というボタンが表示されている。

訳文のトーンの微調整も可能

また、英語からヒンディー語への翻訳の例では、特定の単語が選ばれた理由や、訳文のトーンが「中立的かつ情報提供的」だといった補足説明が表示される。さらに、画面の下部には「別の翻訳」「簡略化」「フォーマル」「カジュアル」「丁寧」「言い換え」「地域バリエーション」などのボタンが並んでおり、ユーザーは翻訳に微調整を加えられる。


たとえば、「簡略化」や「フォーマル」のボタンを押すと、修正後の訳文が表示され、それぞれの変更点について詳しい説明が追加される。また、「テック系のオタク風のおもしろい訳にしてほしい」といった指示を入力すると、「遊び心があるカジュアルなバージョン」の訳文が生成されることも確認された。

また、この動画内では明言されていないが、Geminiを活用した翻訳機能にはインターネット接続を必要とする可能性が高く、ネットにつなげない環境においては、機能が制限されることが想定できる。ただし、今後のデバイスの性能の向上やオフライン機能の強化によって、この制限が緩和される可能性もある。

グーグルがいつ、このGeminiを搭載したGoogle翻訳を正式にリリースするのかは不明だが、すでにこの機能が、ほぼ完成しているように見えることから、間もなく発表されると考えられる。ただし、こうした未発表の機能は変更されたり中止されたりする可能性もあるため、今後のアップデートに注目したい。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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