SMCIは過去4年間、いずれの年もプラスのリターンを記録した数少ない銘柄のひとつだが、それでもすべての年で市場全体を打ち負かすことは果たせなかった。同銘柄の年間リターンは、2021年に39%、2022年に87%、2023年に246%、2024年に7%だった。
今後もガバナンスに関する懸念は残る
米国記事執筆現在、スーパー・マイクロのPER(株価収益率)は、2025年度の予想利益ベースで約21倍となっている。同社の高い成長率と、AI向けサーバー市場に対する熱気を考慮すれば、これは割高な評価ではない。とはいえ、同社のガバナンスに関する懸念は、長期的な株主価値の形成を阻害する可能性があり、投資家は慎重になる必要がある。
スーパー・マイクロは、システム上の課題、手作業の仕訳入力に関する記録の不足、部署間の分離が不十分であることを理由に、ガバナンスに重大な弱点があることを認めている。また、同社のCEOとその妻は、スーパー・マイクロを通じ、親族や彼らが営む事業とかなりの数の商取引を行っている。これらの取引は合法的なものかもしれないが、これが利益相反を引き起こし、コーポレート・ガバナンスの問題点として懸念される可能性も残されている。