【重要なお知らせ:当社を装った偽サイトにご注意ください】

マーケット

2025.01.31 10:00

【米国株ウォッチ】P&G株は好調なQ2決算で上昇中、この水準の割安度は?

Piotr Swat/SOPA Images/LightRocket via Getty Images

Piotr Swat/SOPA Images/LightRocket via Getty Images

先日、プロクター・アンド・ギャンブル(ティッカーシンボル:PG)は2025年度第2四半期決算を発表し、収益と利益それぞれが市場予想を大幅に上回った(P&Gの決算期は6月)。収益は219億ドル(約3兆3800億円)、調整後のEPS(1株あたりの純利益)1.88ドルで、市場予想はそれぞれ215億ドル(約3兆3200億円)と1.86ドルだった。この成長を牽引したのは、主に家庭用品の売上増加だった。この明るい決算のおかげで、P&Gの株価は1週間で約5%上昇している。

2024年初頭以来、P&Gの株価は約15%上昇している。しかし、同期間におけるS&P500種株価指数の上昇率は28%であるので、市場全体と比べると後れを取っている。中国での売上減少がこのパフォーマンス不振の主な原因のようだ。

直近決算の動向

前述したように、2025年度第2四半期決算におけるP&Gの収益は219億ドルで、前年同期比2%の増収となった。販売価格が横ばいだった一方で、販売数量が1%増加した結果だ。

「Beauty(美容関連製品)」セグメントの収益は前年同期比で横ばいであった。同セグメントのうち、スキンケア製品の売上高は、販売数量の減少により1桁台パーセント前半の減少となった。ヘアケア製品の売上は一桁台半ばの減少となったが、パーソナルケア製品の売上は二桁台で増加した。「Grooming」セグメントの収益は前年同期比で1%増加し、「Health Care」セグメントの収益は同2%の増加となった。「Fabric & Home Care」セグメントの収益も、販売数量の増加により約2%成長している。最後に、「Baby, Feminine & Family Care」セグメントの収益は、主にファミリーケア製品の好調な売上により同3%増加した。

第2四半期におけるコア営業利益率は0.8%悪化し、26.2%となった。調整後のEPSは前年同期比2%増の1.88ドルとなったが、これは利益率の悪化が、増収と発行済み株式数の減少によって相殺されたためである。P&Gは、2025年度における既存事業の収益成長率が3%から5%の範囲に、EPSが6.91ドルから7.05ドルの範囲になるとの業績見通しを維持している。

P&Gの目標株価は?

第2四半期決算の好調さにより、P&Gの株価は1週間で約5%上昇した。もう少し長い期間を見てみると、過去4年間におけるP&G株の年間リターンは、S&P500よりもかなり変動が少ない。P&G株の年間リターンは、2021年に21%、2022年にマイナス5%、2023年にマイナス1%、2024年に17%だった。

私たちは、P&G株の目標株価を米国記事執筆現在の株価に近い、175ドルとしている。この目標株価は、2025年度における予想年間EPSの6.94ドルに、過去5年間の平均PER(株価収益率)である25倍を掛け合わせたものだ。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事