キャリア

2025.01.31 13:00

「ナルシシスト上司」と働くリスク、それを回避する方法は?

Nicoleta Ionescu / Shutterstock

ナルシシストの上司から受けるダメージを最小限に抑える戦略

・業績を記録する

主な仕事、貢献、結果を、すべて自分で記録に残そう。年1回の人事考課の際には、たとえ上司が否定しようとしても、あなたの努力や成功が目に見える形で証明される。人事部や、より上位の管理職に対して、自分の記録について弁明する必要がある場合、こうした詳細な記録は極めて重要だ。

・相談相手を探し、サポートシステムを構築する

他の部署や、より高いレベルの相談相手を探そう。彼らは、キャリアに関するアドバイスや、上司の行動に対する別の視点を提供してくれるだろう。また、社内の力関係を理解する同僚との真のつながりも築こう。彼らは、同じような問題を目撃したり経験したりしているかもしれない。必要であればバックアップしてくれるだろう。

・上位者と直接コミュニケーションを取る(安全なやり方で)

上司が自分の仕事を誤って伝えていると感じたら、主要な利害関係者に、定期的に直接状況を報告するなど、進捗を共有する適切なチャネルを持つことを検討しよう。これを行う時は礼儀正しさに注意し、上司を迂回するのではなく、全員に情報を伝えているように見えるようにしよう。例えば、プロジェクトのスポンサーに対して、自分たちが達成したマイルストーンを簡潔にまとめたメールを送り、透明性を保つために、上司にもコピーを送信するという具合だ。

・結果に集中する

ナルシシストの上司はドラマのような状況が大好きだが、そうした彼らに巻き込まれることなく、一貫して結果志向であり続けることで、彼らの影響力を弱めることができる。進捗状況に関する議論では、客観的な指標とデータを重視しよう。こうした「事実のレンズ」があれば、あなたの業績を否定したり歪曲したりすることは難しくなる。

・出口計画を念頭に置く

どんなに戦略を練っても、深刻で有害な力関係を正せない場合はある。状況を管理する試みが失敗した場合や、上司の態度が悪化した場合には、次のステップ(履歴書の更新、社外でのネットワーク作り)を知ることで、キャリアの行き詰まりを防ぐことができる。離職は、失敗を意味するのではなく、長期的な成功とウェルビーイングに向けた、最も戦略的な行動になる場合もある。

ナルシシストの上司は、あなたの昇進や評判、さらにはメンタルヘルスまでも犠牲にしかねない。それは厳しい現実だ。しかし、あなたの信用を失わせ、責任を転嫁し、存在を見えにくくするという彼らの手口を理解することで、キャリアの軌道を維持する対抗策を取ることができる。

すべてを文書化し、直属の上司以外の人たちとも協力関係を築き、データを活用して成果を裏付けよう。そして重要なのは、自分の直感を信じることだ。環境が救いようのないほど有害になったら、ためらわずに次に進もう。あなたのキャリアとウェルビーイングは、あなたの才能が真に輝くことができる、支援的な環境に置かれてこそ実現できるのだ。

forbes.com 原文

翻訳=藤原聡美/ガリレオ

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