また、パーティーの席にはオーストラリアで最も裕福な人物である鉱業界の富豪であるジーナ・ラインハート(保有資産300億ドル)や、カジノ界の富豪であるスティーブ・ウィン(同37億ドル)など、トランプの近所に住むビリオネアたちが顔を揃えていた。
トランプが私邸を構えるフロリダ州パームビーチは、1890年代に石油王のヘンリー・フラグラーが豪華ホテルを建設して以来、富豪たちが集うリゾート地として名を馳せてきた。9200人が暮らすこの排他的な町には、ヴァンダービルト家やケネディ家などの名家に加えて、ロッド・スチュワートやシルヴェスター・スタローンなどの著名人が太陽の光と白い砂浜、そして税率の低さに惹かれてやってきた。
約25キロメートルの海岸沿いにはトランプの大口献金者たちが数多く家を構えており、第1次トランプ政権で駐英大使を務めたウディ・ジョンソンや、商務長官を務めたウィルバー・ロスがここに住んでいる。また、新政権のメンバーの中では公的医療保険責任者に指名されたメフメト・オズ医師や、海軍長官に指名されたジョン・フェラン、司法副長官に指名されたトッド・ブランシュらがこのエリアに家を持っている。
中東担当特使に指名されたスティーブ・ウィットコフは、旧ソ連生まれのビリオネアであるレオナルド・ブラバトニックと共に、ウエストパームビーチのサンゴ礁で豪華リゾートを建設中だ。さらに、FOXニュース司会者のブレット・バイアーとショーン・ハニティらは、それぞれ3700万ドル(約57億円)と2350万ドル(約36億5000万円)のパームビーチに建つ豪邸に住んでいる。
そして今、第47代大統領に就任したトランプが週末を過ごすパームビーチの不動産市場は、再び活況に湧いており、不動産仲介会社コーコラン・グループによると、一戸建て住宅の平均価格は前年比で38%も上昇したという。
「誰もが大統領の近所で過ごしたいと思っている」と話すヒラリー・マッサーは先日、この地域に所有する邸宅を3600万ドル(約56億円)で売り出したという。さらに、不動産仲介業者のクリスチャン・アングルは「この地域の不動産市場には今、絶対的な高揚感が漂っている」と語った。
フォーブスの調査によれば、トランプ邸の近隣には少なくとも50人のビリオネアや著名人が家を構えており、彼らの資産総額は5000億ドル(約78兆円)を超えている。
しかし、彼らの全員がトランプを好きなわけではない。パームビーチ郡の住民たちは長年、トランプの来訪時に行われる道路の閉鎖やセキュリティチェックに不満を述べており、トランプが2021年に1期目の大統領を退いた際には、彼がパームビーチで暮らすことを阻止しようとした者も居た。
以下に、トランプの私邸の近隣住民の中で特に注目すべき人物を(トランプ自身も含めて)、パームビーチに所有する不動産の価値に基づいたランキングで紹介する。
