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北米

2025.01.18 11:00

「第2のホワイトハウス」トランプの私邸に押し寄せる防衛テックの投資家

フロリダ州パームビーチにあるマー・ア・ラゴ(Shutterstock.com)

フロリダ州パームビーチにあるマー・ア・ラゴ(Shutterstock.com)

防衛テクノロジー分野の投資家のニール・キーガンは先日開いたイベントで、自身が設立したベンチャーキャピタル(VC)のMarlinspike Partners(マーリンスパイク・パートナーズ)の投資戦略を説明した。このイベントは、ごくありふれた内容のものだったが、異例だったのは、その会場がドナルド・トランプ次期大統領の邸宅マー・ア・ラゴだったことだ。

フロリダ州パームビーチにあるこの邸宅は、かつては派手な結婚式や祝賀イベントの会場として知られていたが、今では次期大統領に近いことをアピールしたい企業の幹部や投資家が押し寄せる場所となっている。「この邸宅と新政権が象徴するのは、人々が望む変革が訪れようとしていることだ」とキーガンはフォーブスに語った。

人々が「冬のホワイトハウス」と呼ぶマー・ア・ラゴは、次期大統領の政権移行チームの作戦本部として、ビジネス界の大物や外国の指導者、政治家たちを引き寄せている。また、マーク・ザッカーバーグやジェフ・ベゾス、ティム・クックなどのシリコンバレーのリーダーたちも、この邸宅を訪れている。さらに、イーロン・マスクやマーク・アンドリーセンなどのテック界のビリオネアたちは、次期政権の政府効率化省(DOGE)の設立や採用活動を支援し、この邸宅のクラブ内でより恒久的な役割を担っている。

しかし、約1億ドル(約156億円)を防衛テックに投資する計画のマーリンスパイクのような小規模なVCにとっても、クラブの豪華なイベントスペースを利用するのは驚くほど容易であり、同社は、大統領やその側近と親密であることをアピールしている。

トランプ側近との交流の場

宇宙と人工知能(AI)分野の投資に注力するType One Ventures(タイプワン・ベンチャーズ)も先月、マー・ア・ラゴで昼食会を開催したが、このイベントは、トランプの長男のトランプ・ジュニアをパートナーに起用した1789キャピタルと共同で開催され、トランプの側近らが参加者と面談した。

これらの側近には、新政権でAIと暗号資産を担当するテック系ビリオネアのデービット・サックスや、経済およびテクノロジー関連担当の次期国務次官でパランティアの顧問を務めるジェイコブ・ヘルバーグが含まれていた。

米海軍の退役軍人であるキーガンが設立したマーリンスパイクは、2022年に最初のファンドを立ち上げて以来、武器メーカーのAnduril(アンドゥリル)やドローン製造のShield AI(シールドAI)などの防衛ユニコーンを支援してきた。同社が先週、マー・ア・ラゴの豪華なティールームで開いたイベントには約60人が出席し、トランプの1期目の政権でデンマーク大使を務めたカーラ・サンズや機関投資家、退役軍人らも参加した。
次ページ > 「マー・ア・ラゴが、目下のところ世界の中心になっていることは確かだ」

編集=上田裕資

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