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2025.01.20 11:30

2700万人突破の新興SNS「Bluesky」、Xの轍を踏まないための取り組み

BlueskyのCEOを務める女性エンジニアのジェイ・グレイバー(Kimberly White/Getty Images for WIRED)

BlueskyのCEOを務める女性エンジニアのジェイ・グレイバー(Kimberly White/Getty Images for WIRED)

ここ最近、SNSの代表格と言えるX(旧ツイッター)を離脱し、Bluesky(ブルースカイ)へ移行するユーザーが急増中だと報じられている。ニュースサイトCNETは先日、このプラットフォームが昨年11月の米大統領選以降に1200万人以上の新規ユーザーを獲得し、1月15日時点でユーザー数が2750万人を超えたと伝えた。

記事によると、Blueskyにはスター・ウォーズ俳優のマーク・ハミルが最近参加し、自身を「ツイッターを辞めた人間」と称したという。また、民主党のアレクサンドリア・オカシオ=コルテス下院議員は、このプラットフォームで初めてフォロワー数100万人を超えた人物となり、現在は120万人のフォロワーを持つとされている。

Blueskyはもともと、独立したアプリを目指して設計されたものではなく、ツイッターの創業者ジャック・ドーシーが2019年に立ち上げたオープンソースの研究プロジェクトだった。そこに社外から参加し、チームを率いるようになったのが、現在BlueskyのCEOを務める女性エンジニアのジェイ・グレイバー(33)だ。

彼女の使命は、SNS用に設計されたコンピューター同士の共通言語のプロトコルを構築することだった。グレイバーのチームは、誰もが自分のSNS体験を自由にコントロールできる「ATプロトコル」を生み出し、分散型のネットワークを実現しようとしていた。

しかし、2022年秋にイーロン・マスクがツイッターを買収するとBlueskyの取り組みは、会社のロードマップから外れた。マスクの下でツイッターは変貌を遂げ、広告主のボイコットやユーザーの流出に直面した後に、名前を「X」に変更した。それと並行して、グレイバーのチームは別のSNSアプリとしてBlueskyを立ち上げ、2023年1月に当初は招待制のプラットフォームとして公開している。

2021年にBlueskyを率いるようになったグレイバーは、その頃ツイッターのCEOに就任する直前だったパラグ・アグラワルからその役職をオファーされた。それ以前、彼女は暗号資産Zcash(ジーキャッシュ)の発行元にエンジニアとして勤務し、Happening(ハプニング)を呼ばれるソーシャルイベント企業を立ち上げていた。
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編集=上田裕資

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