視覚ナビ機能があれば、シャヘドはジャミングにわずらわされなくなる。ただ、シャヘドへのサーマルイメージングカメラの搭載は別の理由の可能性もある。
今年9月、ウクライナの防衛ニュースサイト「ディフェンス・エクスプレス」は、墜落したシャヘドの残骸からスターリンクの端末が見つかったと報じた。スターリンクと接続すれば長距離通信が可能になり、ロシア側はシャヘドをリアルタイムで追跡し、どのドローンが目標に到達する前に墜落したかを知ったり、飛行中のドローンのルートを変更したりできる。
言うまでもなく、ロシアが米国製のスターリンクを利用するのは非常に違法性の高い行為だ。しかしソーシャルメディアへの多くの投稿が示すところでは、ロシア軍はおそらく第三国の仲介者を通じてスターリンク端末を入手している。
スターリンクとサーマルイメージングカメラを組み合わせれば、操縦士は特定の目標、とりわけ発電設備のような特徴的な熱情報の目標を正確に狙える。また、リアルタイムの通信によって、シャヘドは船舶のような移動目標や、防空システムのような精密目標も攻撃できる。これらのシステムは、以前に行った攻撃の効果の評価にも活用できるだろう。