キャリア

2025.01.09 08:00

中年層が職場で「意味ある存在」であり続けるための4つの秘訣

fizkes / Shutterstock

人材管理よりテクノロジー系の能力を認められて昇進した年上のマネージャーはどうしても、「命令して管理する」方式のリーダーシップをとりがちだ。適切な指導や研修を受けないままでは、マイクロマネジメントに陥ってしまうことが多く、若い従業員が強く望んでいる自主性や革新的な発想を抑えつけてしまう。

中年層が、職場で意味ある存在であり続けるためにできること

労働力が高齢化するのに伴って、スキルベースで動く組織の成功も進化していく。企業リーダーが、中年層のプロフェッショナルが優先する事柄に取り組めば、スキルの重大な空白を埋めて、従業員の充実度を高めることができるだろう。
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法人向けオンラインコースUdemy Business Leadership Academyのゼネラルマネージャー、ネイサン・ブレインが、中年期に差しかかったキャリアで、これからも意味ある存在であり続けたい働き手に、その秘訣を教えてくれた。

1. ソフトスキルに磨きをかける

ブレインによると、前述したUdemyの調査では、回答した中年層のおよそ40%が、コミュニケーションや創造性などのソフトスキル向上を望んでいる。
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「ソフトスキルは、企業が技術主導型の環境を切り抜けていく上で、なくてはならないものだ。しかし、米人材開発組織ATDによれば、組織の85%がコミュニケーションスキルと対人スキルのギャップに直面している。ソフトスキル向上を優先させたい中年層の働き手は、競争力維持に必要なスキルを高め、イノベーションに後れを取らないよう情報を把握し、生成AIなどの技術を活用して労働体験を充実させるといいだろう」

2. 若い労働層を支える

「Udemyの調査では、Z世代など若年層の方が、ほかのどの世代よりも、年上のリーダーや能力開発チームの影響を受けていることが明らかになった」とブレインは話す。「中年層の従業員は、こうした影響力を発揮して、Z世代に対して、コミュニケーションスキルや批判的思考といった基本的スキルを指導すればいい。Z世代は、世界的なコロナ禍の影響で、そうしたスキルを身に着けていない場合がある。隔離された状況が続き、対面による指導や研修を受ける機会が限られていた可能性が多いためだ」

3. 若い世代から最新情報を学ぶ

中年層のプロフェッショナルは、公衆電話やシステム手帳、ポケベルの時代を知る最後の世代であるのに対し、Z世代などの若者はテクノロジーに染まった世界で大人になったと、ブレインは指摘する。そして、「中年層の労働者は、Z世代がもつデジタル関連の専門知識を敬遠すべきではない」と助言する。

「Udemyのデータによれば、オンライン学習でAIを活用することの効果に最も疑問をもっているのは若い世代だが、こうした懐疑的な見方のおかげで、批判的な目でAIを評価することができる。Z世代が中年層の従業員と協力することで、業務負担を軽減するためにはどの技術を使うべきか、スキル向上や成長機会を阻んでいる要因は何なのか、判断が可能になる」
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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