次に私はムーンウォーカーズ・エアロを近所のバスケットコートに持って行った。なめらかな地面で試してみようと思ったからだ。ここでもきちんと作動したが、すごいというほどではなかった。皮肉なことに、バスケットコートで試し終わった後、周囲の芝生の上で試してみたところ、驚くほどの効果があった。芝生がまるで氷の上を滑っているように感じられた。すばやくスムーズに、芝生の上をあっちへ行ったりこっちへ行ったりと動くことができた。
きちんと機能しているときは、空港などで通路をより速く通り抜けられる「動く歩道」の上を歩いているような感じだ。私はずっとホッケー選手として生きてきたので、スケートのような歩幅で進もうとしてもムーンウォーカーズ・エアロは役に立たないことをすぐに学んだ。この機器では、むしろ普通の歩き方が求められる。コンクリートの路面で私が感じた問題を伝えると、会社の担当者は、一歩踏み出すごとに着地を大げさにすると、もっとスムーズに機能するようになると提言した。そのとおりにやってみたら、確かに最初に路上で試したときよりもうまく機能するようになった。

試してみるのは楽しかったが、いつの日か、もっと動作も形も洗練されて、軽量化されたバージョンが、靴に組み込まれるようになるのを期待したい。ムーンウォーカーズ・エアロは1199ドル(約18万3000円)という価格が付けられているが、現在は公式サイトで839.30ドル(約12万8000円)で販売中だ。
(forbes.com 原文)