「B4サイズのクルマ」が私たちの生活を変えるか

プレスリリースより

ノートPCサイズの立って乗るクルマが登場した。つま先の操作と体重移動で加速、減速、回転ができる、まったく新しいモビリティーだ。

Cocoa motors(ココアモーターズ)が開発した「WALKCAR 2」(ウォーカー2)は、ノートPCほどのサイズのボードに4つの車輪がついた電動モビリティー。人を乗せて走る電動台車といった感じだ。代表の佐藤国亮氏が芝浦工業大学大学院時代から開発を進め、2013年に同社を創業。2021年には初代「WALKCAR」を発売している。だが価格が20万円を超えるためか、残念ながらあまり普及しなかった。

新しく発売される「WALKCAR 2」は、数々の改良が施されたうえに、価格も大幅に安くなった。以前のモデルとくらべて、凹凸のある路面でも安定して走れるよう上下と前後の振動を吸収する「2D サスペンション」を搭載。回転半径も小さくなった。最大速度は時速10キロメートルで、1回の充電で7キロメートルほど走行できる。道路交通法上の車両にはあたらないため、ヘルメット着用の義務はなく、運転免許も必要ない。時速10キロメートル以下であれば歩道が通行できる。ただし、混雑した道路では使用が禁止される。キックボードやローラースケートなどと同じ扱いだ。

高出力モデルの「WALKCAR 2 Pro」も用意されている。こちらは最高速度が時速15キロメートルで、上下、前後、左右の振動を吸収する「3Dサスペンション」を搭載している。ただし、こちらは原動機付自転車に該当する。つまり、ブレーキ、前照灯、バックミラーを備えるなど保安基準を満たし、ナンバープレートを付けて、自動車損害賠償責任保険に加入しなければ公道が走れないことになり、この形では時速10キロメートル以下であっても公道は走れない。

乗りこなすには多少の練習が必要そうだ。歩行困難を支援するものではなく、あくまで足腰がしっかりした人が、ちょっと楽をするための乗り物ということになる。たとえば、電車通勤の場合、自転車のように駅に駐輪する必要がないので、駅からちょっと離れた部屋を借りて通勤するのも楽になる。買い物などの行動範囲も、徒歩より少しだけ広くなる。これだけでも、生活がずいぶん変わる人がいるだろう。

WALKCAR 2の価格は12万9800円(税込)。WALKCAR 2 Proは19万8000円(税込)。どちらもサイズは縦横が346×215ミリと同じで、高さは76ミリ(Proは74ミリ)。重量は2.9キログラムと変わらない。Cocoa motors公式サイトにて4月1日から販売が開始される。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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