3. 血糖値の急上昇と急降下は、気分の安定性に影響を与える
2024年6月に『BMC Psychiatry』に発表されたメタ分析(17の研究、合わせて15万9000人超の被験者が対象)では、超加工食品や糖分の多い飲み物といったジャンクフードを摂取すると、ストレスやうつ症状といったメンタルヘルス問題が生じるリスクが16%高まるという結果が出た。質の悪い食品を選択し続けると、血糖値の急上昇と急降下が起きやすくなり、しばしば無気力、意欲の欠如、活力の低下を招く。血糖値の急激な変動により、集中力や生産性を維持することが難しくなり、全体的な認知能力に影響が及ぶ可能性がある。
対照的に、複合糖質(主に穀物やジャガイモに含まれるでんぷん)、タンパク質、健康的な脂肪分などを豊富に含む栄養価の高い食事は、血糖値を安定させ、集中力と活力を一日中保つことができる。
エネルギーの乱高下が頻繁に起きると、集中力の維持や目標の達成が難しくなり、自信喪失、フラストレーション、劣等感につながる可能性がある。自分のベストを発揮できない、といつも感じていると、自己イメージや自尊心が低下し、ストレスの増大や燃え尽きにつながる恐れがある。
腸に優しい食品を選択し、食べ物との関係をより意識的なものにするため、マインドフルな食事を試してみよう。マインドフルな食事とは、食事中は食事のみに意識を向け、空腹感や満腹感に耳を傾けることだ。そうすることで、一口ひとくちを味わい、自分の体に合うものを判断できるようになる。
マインドフルな食事を実践することは、決して自分の好物を諦めることではない。意識的に選択することで、メンタルヘルスのコントロールを取り戻すことだ。一口ひとくちを意識し、心の健康を自分で管理しよう。
(forbes.com 原文)