2. 栄養不足は、メンタルヘルスに影響を与える
不安やうつ症状は、世界中の人々を悩ませているメンタルヘルスの問題だ。食事は、脳内化学物質を健全に保つのに不可欠な要素であり、ビタミン、ミネラル、オメガ3脂肪酸などの必須栄養素が不足すると、気分のバランスが崩れることがある。栄養摂取のパターンは、精神疾患の予防と治療の両方において重要な役割を果たしている。微量栄養素をテーマにした2020年の研究では、うつ症状やストレス、不安の管理に役立つという点で、有望な結果が示された。
2023年のある研究は、特定の食習慣が、特に少女において、メンタルヘルス問題の予防やリスク軽減につながる可能性を示唆している。この研究では、ビタミンA、D、K、B6、B12、葉酸が不安を和らげることがわかった。栄養バランスの取れた食事は、全般的に脳機能をサポートし、気分を安定させる。
微量栄養素が気分に与える影響は、以下の通りだ。
・ビタミンB、特にB6、B9、B12には、気分を改善し、ストレスを軽減する効果がある。
・セレンの欠乏は、うつ症状の発症率の高さと関連しており、高齢者の気分改善にはサプリメントが有効だ。
・ビタミンCの体内濃度が高いと、特に若い男性で、気分が良くなり、うつや怒りが軽くなる。
・ビタミンDの欠乏は、うつ症状や不安と関連している。すでにビタミンDが欠乏している場合は特に、その不足分を補うことで、メンタルヘルスが大幅に改善する可能性がある。