エグゼクティブ同士の会話内容の実際
次のレベルは私がエグゼクティブレベルと呼んでいる英語力になります。エグゼクティブレベルになると、単なる業務上でのシチュエーションだけでなく、業界団体やイベントなどで業界各社のエグゼクティブ・政界や諸外国の代表の方々などと会話をする必要がでてきます。ありがたいことに諸外国の方々は日本という国や文化・社会に強い興味を持って下さっている方が少なくありません。
もちろん、業務の話をする英語力は必要なのですが、それ以上に日本について説明できる知識に加えて、英語力が必要になってきます。海外の方から聞かれる素朴な質問も回答するのは難しかったりします。
海外の方とのビジネス会食では、歴史の知識、文化的知識、日本特有の食物や酒類など話題には事欠かないのですが、こういったトピックについて、自国の持つ特徴や特殊性を語れると、イベントでの話題に困らなくなります。
昨今は日本のウィスキーや日本酒について人気も高い一方、日本の素晴らしいワインはそれほど知られていないこともあり、海外の方々にとっては日本のワインはまだまだ聞いたことのない話題で、興味を持ってもらえることも少なくありません。酒類だけでなく、日本固有の食材や調理方法などもトピックとしては興味を持ってもらえる上、日本に住んでいる私たちにとって話しやすい話題です。
またより抽象度の高いトピックについても話せる英語力がエグゼクティブな方々に必要となってきます。日本の古典文学や古典芸能などもある程度、紹介できると困らないと思いますし、逆に海外の映画や演劇・音楽・絵画などについて話せるくらいの経験は積んでおくのもよいと思います。
以上、ビジネスパーソンが必要とする英語力について、2回にわたり、サバイバルレベル、ワーキングレベル、マネジャーレベル、エグゼクティブレベルと分けて、解説してみましたが、いかがだったでしょうか? みなさんはどのレベルにいると感じられたでしょうか? 英語そのものでなく、日本の事をよく知って話せるようになるのが重要と思われたのではないでしょうか。
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