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2023.03.30

高成長を続けるキャリアリンクを支える二つのチカラ~事業と組織を創出する“立ち上げ屋”の活躍

“激動”と表現されるこんな時代、着実に事業を、そして企業を成長に導くのは、それほど簡単なことではない。なぜなら不確実な市場環境など足元がぐらつく中、“柔軟な変化への対応力”と“盤石な組織構築力”という相反する二つの条件を揃える必要があるからだ。そんななか、飛躍的かつ継続的な成長を続けている企業がある。BPO関連事業として人材派遣・業務請負などの人材サービスを提供するキャリアリンクだ。同社で会社を牽引するキーマンのインタビューを通じ、その成長の秘密をひもといてみたい。

前編では、市場の変化を先取りし、新しい事業や仕組みを創出する、自らを“立ち上げ屋”と称する同社取締役 常務執行役員・島に話を聞く。

“立ち上げ屋”として自覚


島がキャリアリンクに新卒一期生として入社を果たした2003年といえば、就職氷河期のまっただ中。当時、従業員が20~30名程度の若い会社のひとつに過ぎなかった同社を志望した理由は大きく2つあったという。

「人材派遣業はその頃、拡大基調にありました。ポジティブリスト方式がネガティブリスト方式に変わり、さらに自由化業務の年数延長などを通じて利便性が高まったことにより市場派遣できる業務が一気に拡大。紹介予定派遣の法制化もされるような時期でもありました」

ビジネスに不可欠なのは“人”であり、普遍的なものだと感じた人材業界に惹かれたのだ。

「組織の規模にも惹かれました。入社することで、自分の力が試せるのではないかと思いました。さらに最初の面接からトントン拍子で話が進み、スピード感と勢いを感じたのも確かです」

実際に入社を果たすと、覚悟していたこととはいえ、想定以上に自らの手で仕事を進めていかなくてはならない状況にあった。誰かが手取り足取り教えてくれるわけでなく、自分で考えて自分で動くしかない。しかしそれはむしろ求めていた環境だったという。

「入社2年目の第4クォーターから3人でチームを編成し、そのリーダーを任されました。与えられたミッションはシンプルに“数字をあげること”のみ。3人で何をやるか、わずか2、3ヶ月の間でどこまで数字を作れるか考えました」

当時のキャリアリンクは“総合人材サービス”の看板を掲げ、例えば秘書や経理職などの事務系人材を事業会社に派遣する事業をメインに展開していた。

「少し目線を変えてみようと思いました。目をつけたのが弊社の祖業であるテレマーケティングの派遣事業。コールセンターに特化した訴求の仕方を検討し、さまざまな顧客からのオファーをかき集めて目標を達成しました」

その翌年には、コールセンターを持つ事業会社や専業受託会社に向けて、テレマーケティング関連業務に従事する人材の派遣を集約した営業部署が社内に立ち上がることに。今で言う、同社の事務経営人材のセグメントにある「CRM事業」の基礎になった。それが島にとっての“立ち上げ屋”としての原点になった。

「プロジェクトや案件を自分で立ち上げて、いろいろなメンバーに手伝ってもらいながら作り込んでいく。営業手法の一環としてはじめたことではありますが、それが私が自分に課したミッションというか、役割になった感覚です」

“亜流”から“主流”へ


“立ち上げ屋”としての島の仕事が、やがて会社の未来を大きく変えていくことになる。

「2008年のリーマンショック直前、大手企業のBPO支援案件を立ち上げていました。そもそも会社としても官公庁、地方自治体、大手企業のビジネスプロセスを担う事業に注目。多くの競合がいる人材会社の中で競争力を高めるために総合人材サービスの旗をおろして、ブティック型、あるいは特化型のサービスに切り替える経営判断があった時期と重なります」

しかし、BPO案件が大型化していくタイミングでリーマンショックが発生。それは、まだ手広く事業を展開していたキャリアリンクの大きな痛手となった。その一方で、島が手掛けていたBPO支援案件は、大きな収益が見込まれた。

「人の採用にきちんとコミットメントした上で、かつ運用能力、品質管理能力のようなものを求めてらっしゃる会社が多くいらっしゃり、手応えを感じていました」

単純なマッチングビジネスでは、そういった企業の期待に対するギャップは埋められていなかった。そこに“チームで仕事をする”という概念を入れて、成果を顧客に届けようと考えた。

「時間の切り売りだけではない仕事です。私たちのBPO事業の根本にあるのは、“お客様とともにチームで成果を出しましょう”という考え方。そのコンセプトが大手企業様に受け入れられ、評価をいただくなかで私たちのBPO事業が拡大していきました」



当時の島はまだ入社5~6年目の若手社員に過ぎなかったが、BPO事業の“立ち上げ屋”としての評価と大きな責任が与えられた。

「最初は、単純ないちプロジェクト案件という位置づけでしたが、徐々にさまざまなメンバーがアサインされ、やがて100名を超えるチームになりました。プロジェクトを最大化するために会社として最大限のサポートをしてくれたカタチです。その後、BPO事業が事業区分化され、さらに拡大し、“主力事業”と呼ばれるようになっていきました」

“立ち上げ屋”はその性質上、常に“亜流”の立ち位置からはじまる。そして事業が軌道に乗るまで“主流”と見られることはない。

「“主流”ではないけれど、重要なミッションを担っているという意識はありました。やってきたことは間違っていなかった”と自覚しました」

キャリアリンクは2012年、「BPOを得意とする会社」という強みを市場に打ち出し、東京証券取引所マザーズで上場を果たすことに。そのタイミングで島は営業部長になり、数年後、取締役に就任した。新たな事業を立ち上げるのは、もはや自分の数字のためではなく、会社のためになった。

「私が取締役になった当時、営業系の取締役は、現社長の成澤だけしかいませんでした。やはり“現場の声や市場の状況を経営に反映させる必要がある”との判断からお声がかかったのだろうと理解しています」

取締役となり、会社の事業の継続性や後継者問題、リスクに関する問題など、今までの立場では知り得なかった課題が見えてきた。今後の事業の立ち上げだけではなく、継続させていく仕組みを考えていく必要がある。

「ニッチに特化した会社ではありますが、継続的成長を維持するために得意な分野を増やし、より幅広い顧客ニーズに対応していきます」

そのために自社の強みとなるポイントを見極め、組織を開発し、メンバーに委ねる。そこに島の“立ち上げ屋”としての本領が発揮される。

「最初に市場に出ていく第一歩として、顧客やサービスの開発力と人材配置の機動力がどうしても必要です。そこを担ってきたという自負はあります。まず今、私ができることをしっかりとやったうえで、次のステップに繋がる環境を作っていければと思います」

分裂して拡張していく組織


まだまだ成長を続けている会社だという実感がある。現に進行中のプロジェクトの数も多いし、増え続けている。島は昨年、新たな営業部隊を立ち上げ、その責任者も兼務するようになった。

「1つの支店だったところを部門化し、部署を複数一気に作って、新人中堅分け隔てなく抜擢を行い立ち上げました。今期もさらに分裂して拡張している状況です。部門のメンバー大多数が、昨年入社いただいた方で構成されるほどの勢いで拡大し、200名を超える規模になりました。毎日、どこかでお祭り騒ぎがどこかで起きているような感覚です」



だから一人でも多くのリーダー格の人材を必要としている。

「成長していくために重要なのは、それぞれのユニットの継続的成長と、そしてリーダー候補となるメンバーの輩出です。ユニット内のメンバーを固定的にせず、全体としての経験や成長を志向していく。メンバー一人ひとりがそれをしっかりとミッションとして捉えていただいています。自チームから有力なメンバーを輩出することはリーダーにとっては大変苦しい決断なのかもしれませんが、その実績を評価するようにしています。各自が各所で成長し、次の配属やプロジェクトで、また違う個性や経験が繋がっていく、そんな有機的な組織を目指しています」

設立から27年、島が入社を果たしてから20年目という節目を迎えた。着実に業績を伸ばし、成長を続けてこられた理由のひとつに、しなやかともいえる“変化への対応力”があるのだろう。しかも個人の思いがスピーディに組織全体に伝播し、ダイレクトに事業拡大に直結する実感も、ここで働く者にとっても魅力的に映るはず。

「だいぶ以前になるのですが、弊社では、1999年にスタンフォード大学のクランボルツ教授が提唱した『プランド・ハップンスタンス理論』をベースとした『キャリたま活動』と銘打ったキャリア啓蒙活動をスタッフの方々にお話させていただいていたことがありました」

当時、“将来の目標から逆算して、今や数年後のキャリアを考える”という理論が主流となっていたが、「"目の前のことを一生懸命やって、もし変化があったときも柔軟に受け止められるようにしましょう"ということを実践している人が実際には成功している人が多い」というセオリーを啓蒙していた。

「今考えると弊社は、まさに『キャリたま』の会社だと思います。外部環境はさまざまな変化がありましたが、いくつか選択肢を持ちながら、注力すべきところに集中。一丸となって頑張れる社員が集まっているからこそ今があると思います」

以前では社員総出になって立ち上げていた規模や難易度の仕事を、今では若手の新メンバーがさくっと仕事を立ち上げていたり、プロジェクトマネジメントができていることを見ると会社や組織の成長を実感できるという。

「誰かがサポートしてくれたんだな、あのマネージャーが育ててくれたんだなという場面やエピソードに出くわすようになれたことがとても嬉しいです。変化を楽しみ、さらなる成長を目指していきたいです」

キャリアリンク
https://www.careerlink.co.jp/

島 健人(しま・たけと)◎2003年4月にキャリアリンク入社。2017年2月に取締役執行役員就任を経て、2020年2月には取締役 常務執行役員 営業本部長に就任し、現在に至る。

Promoted by キャリアリンク / text by Akihiro Ito / photographs by Tomohiko Tagawa

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