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2024.08.31 12:00

マスターカード、オンライン決済をより安全にするパスキーを使った新サービス発表

第三者との「本当」のデータの共有なし

ペイメントパスキーでは、消費者はパスワードやOTPを意図せず共有することがなくなる。マスターカードのパスキーのサービスはトークン化を利用して消費者の決済の詳細と生体認証のデータを保護する。16桁のカード番号を別の番号に変換することで関連データが第三者と共有されることはなくなり、詐欺を働く者は悪用できなくなる。

マスターカードはこのサービスについて、オンライン決済の「ゲームチェンジャー」としている。同社の最高製品責任者(CPO)のヨーン・ランバートは「インドでパスキーサービスを導入することで、当社は安全なネット精算とトークンエコノミーのビジョンを推進している」と説明。「セキュリティと利便性の両方を向上させるテクノロジーを通じて、より透明性の高い商取引のエコシステムを構築している」とも話した。

ランバートはトークン化の浸透が実現する見込みはかつてないほど高まっていると考えている。そしてマスターカードは決済エコシステムが急速に拡大し、トークン化が進んでいるインドでパスキーが迅速に浸透することを期待している。

Juspayの共同創業者で最高執行責任者(COO)のSheetal Lalwaniは、マスターカードのペイメントパスキーで決済がよりスムーズになり、eコマース体験が向上すると考えている。「このソリューションは、当社のサービスを利用する事業者が決済の成功率と売上全体を向上させるのに役立つ。最終消費者は何度も別ページに誘導されることなく決済を行うことができる」とLalwaniは話す。

不正に強い決済システムは、消費者に安全性とスピードをもたらすだけでなく、オンライン上で放棄される買い物の数を減らし、不正取引を減らすことで小売業者を支援するとマスターカードは主張している。

インドでの試験がうまくいけば、同社は今後数カ月のうちにパスキーサービスの提供エリアを広げ、世界中の消費者と金融機関が利用できるようになる見込みだ。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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