2. 時間恐怖症
Asian Journal of Psychiatryに掲載された2020年の研究によると、時間恐怖症とは時間が経過することに対する恐れだ。この奇妙な恐怖症は、長期にわたる監禁を経験している人、たとえば刑務所や隔離施設などにいる人にしばしば見られ、無慈悲な時間の経過に対する過度に神経質な恐怖をともなう。この恐怖症は他者にも影響を与えることがある。ある15歳の高校生が、自身の時間恐怖症の経験を嘆いてこう語っている。「瞬きする間に週末が終わってしまいました。今日も終わりました。時間は実に奇妙だ。吐きたい気分になります。私は奇をてらっているのでもなければ、藁にもすがるために何かがおかしいと言っているのではありません。6歳か7歳のころからこれに関する実存的危機を経験しているのです」
時間恐怖症の症状には、パニック発作、不安、時間が過ぎると考えることへの深い実存的な恐怖などがある。患者は時間の概念に捕らわれて身動きがとれなくなり、この瞬間に集中することが極めて困難になる。この恐怖は、時間の経過とそれを止めることができないという認識が、継続的な苦痛の原因となるため、日々の行動とメンタルヘルスを著しく損ないかねない。
1. 恐怖症恐怖症
Cleveland Clinicの説明によると、恐怖症恐怖症(phobophobia)とは、恐怖症そのものに対する恐怖症だ。症状は、(身体的あるいは精神的な)恐怖を体験すること、あるいはそれを他人に示すことへの恐怖となって現れる。皮肉かつ悲しいことに、これは自己永続的な疾患だ。恐怖の可能性に関する心配は、継続的な警戒とストレスを引き起こす。恐怖症恐怖症がいかに逃れ難く感じるものかをあるRedditユーザーが説明している。「基本的にそれはあなたの存在すべてに浸透し、もはやどこにいても安全と感じることができません。かつて楽しかった場所であってもそうであり、デスクを見ても、ベッドを見ても、文字どおりどんな概念に対しても恐れを感じてしまうことへの恐れが迫ってくるからです」
恐怖症恐怖症をもつ人は、常に不安が高まる状態で生きており、恐怖を引き起こすかもしれない状況に遭遇することを心配し続けている。このことは回避行動、社会的孤立、日常活動の困難につながる。恐怖は蔓延する存在となり、生活のあらゆる側面に影響をおよぼす。患者は不安と恐怖の悪循環に陥り、それが恐怖そのものへの恐怖を加速する。
(forbes.com 原文)