経営・戦略

2024.08.06 08:00

指数関数的なネットワーク効果はどのように生まれるか? 21世紀型経営への転換

21世紀型経営はどのようにネットワーク効果を生み出すのか?

一方、21世紀型経営はまったく異なるアプローチを取る。
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・創業者は価値を創造するアイデアとその実現を可能にするプロセスを考案し、自ら実践する
・従業員はそのアイデアを理解し、アイデアの向上に参加を促すプロセスを通じて、自ら実践する
・顧客は実現を果たすプロセスを通じて、伝えられるアイデアの意味を理解する
・顧客はアイデアが実際に機能し、自分たちの生活に利益をもたらすことを実感すると、そのアイデアを気に入り、友人に勧め、その友人がさらに友人に勧めるといった好循環が生まれる
・顧客と売上が指数関数的に増加する可能性がある
・指数関数的な成長の原動力となるのは、創業者、従業員そして顧客の熱意と愛着である

なぜ大企業は有望なスタートアップを買収しても期待どおりの成果を得られないことが多いのか?

大企業がスタートアップを買収した場合、期待した利益を得られないことが多い。多くの場合これは、、スタートアップが買収者を欺いたためではない。スタートアップは通常、最初のいくつかのステップを完璧に実行する。

・スタートアップの創業者は、価値を創造するアイデアを考案し、自ら実現する
・従業員はそのアイデアを理解し、実現する過程でアイデアの向上にも参加する
・価値を創造するアイデアが、小規模な顧客でテストされ、驚くほど肯定的な結果が得られる
・スタートアップは、製品を大企業に売却することで、一度に多額の現金を受け取る
・買収企業は、スタートアップの肯定的な結果をより大きな規模で再現することを望んでいる
・しかし、買収企業自身は、従業員の自主性を阻害し、熱意を抑え込むトップダウン型の20世紀型経営プロセスに陥っていることが多い
・これらのプロセスがスタートアップのアイデアに適用されると、アイデアに対する愛着や熱意を奪ってしまう傾向がある
・従業員の熱意の欠如と低いエンゲージメントレベルは、意図せずとも顧客に伝わる
・その結果、指数関数的なネットワーク効果は生まれない

結論

20世紀型経営を実践している企業は、指数関数的なネットワーク効果を生み出せないことにしばしば不満を感じている。経営陣は、より成功している企業が何らかの「魔法のビジネスモデル」を展開しており、不正あるいは違法な手段によって利益を得ているのではないかと疑い始めるかもしれない。そして、指数関数的なネットワーク効果を生み出すビジネスモデルを世界中で探し求める苦労を重ねるかもしれない。

そしてその探求の中で、問題の解決策は「外側」にあるのではなく、「内側」にあることに気づかないかもしれない。問題は身近な所にある。それは、企業自身の現在の経営方法にあるのだ。硬直的なトップダウン型プロセスが、ネットワーク効果が大きく実現することを妨げているのだ。
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ある意味、解決策はシンプルだ。21世紀型経営を理解し、移行すれば良い。

しかし、この道のりは、経営陣が会社経営に対する考え方そのものを根本的に変える覚悟と意欲を持つことを必要とする。それは不可欠な変化だが、容易でもなければ、短期間に実現できるものでもない。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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