リーダーシップ

2024.08.06 17:45

優しすぎる上司と、もっと厳しくして欲しい若手社員

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ちょっと注意しただけで会社を辞めてしまう若手社員がいると聞き、腫れ物に触るように部下に接している上司のみなさんも多いことだろうが、世の中、そんな社員ばかりではない。むしろ、気を遣われることを不満に思っている前向きな社員もいる。

就職支援サービスなどを展開するジェイックは、同社サービスを利用して就職した20歳から36歳の男女136人を対象に「上司・先輩に気をつかってもらいたくないこと」に関するアンケート調査を行った。その結果、多くの若手社員は、ミスや指示をハッキリ言ってほしいと思っていることがわかった。

気をつかわないでほしいと感じる事柄の1位は「ミスや間違いの指摘」だ。そして、ほぼ同じ割合で「上司・先輩目線での成長のための指導」となっている(複数回答)。部下がヘソを曲げないようにと、ミスを注意しない優しい上司が多いのだろう。ときにはちゃんと叱ってほしい、というのが成長したいと願う若手社員の本音のようだ。

続いて「裁量のある仕事を任せること」、「難易度の高い仕事を任せること」と、もっと信頼してほしいと願う若手も多い。少数ながら「時間外勤務の指示」もあった。自由意見には「先輩が代休、有休を考えているときは気をつかわずに休んでほしい」と涙が出るような言葉もあった。

1割ほどだが「とくにない」という人もいる。「指導していただきながら足並みを揃えていただいているので、そう感じたことはとくにありません」、「ほどよく気をつかっていただいているので、不満を感じたことはとくにありません」と、ちょっと出来すぎかと思える意見が並ぶ。

パワハラ、セクハラが常態化している劣悪な職場ではあり得ない話だ。アンケート参加者の職場には、よい上司が揃っているに違いない。そんな恵まれた職場の上司なら、向上心を抱く若手を育てるには、ちょっと厳しくしてやることが大切だとはわかっているはず。でも、そのさじ加減が難しい。「とくにない」と答えた人には「社内のかたがとても優しく、コミュニケーションをとっていただけるので」との意見もあった。そうした関係性が作られているなら、「どれくらい厳しくしていいかな?」と、率直に聞くのが良策かもしれない。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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