NOAAでは多数の衛星でSALを追跡し、アフリカで形成される様子から熱帯低気圧との相互作用、メキシコ湾岸やフロリダへの影響などを科学的に研究している。これは天気予報の改善にも役立っている。
「今回のSALの大きさは、アラスカとハワイを除く米48州の広さに匹敵し、気象衛星データによれば今季最も砂塵を多く含んでいるとみられる」とデュニオンは語った。
ダーティレインはフロリダのどこに降るのか
米国立気象局(NWS)によるとSALは今月20日にフロリダ中央部に到達し、今週にかけて濁ったような霞んだ空をもたらした。高温注意報が出されているフロリダ中部と南部は、ダーティレインに見舞われる確率が高い。通常の雨とは異なり、降っても爽快な気分にはならないダーティレインだが、大気中の砂塵は地表に届く太陽光の量を減らすため気温を下げる効果がある。気象予報サイトのAccuWeather(アキュウェザー)は、今週末にかけて南東部の州で降雨が予想されるとしている。
ダーティレインは健康に影響する?
NOAA大西洋海洋気象研究所は、特定地域の気象現象に関するガイドラインについては米疾病対策センター(CDC)の各州支部に相談するよう推奨しているが、ダーティレインに関しては、呼吸器系の疾患のある人にのみ注意を促している。それによると「一般論として、喘息など慢性肺疾患のある人は、基礎疾患をコントロールするための予防措置をとり、砂嵐の間は屋外にできるだけ出ないようにして砂塵にさらされる時間を減らすことが重要だ」という。
少なくとも、クールな写真は撮れるだろう。NOAAによれば、日の出から数時間と午後遅くが、最も撮影に適した時間帯だそうだ。
(forbes.com 原文)