1990年に打ち上げられたハッブルは、34年に及ぶ宇宙空間での運用期間で、数々の技術的問題と修理という苦境を乗り越えてきた。そして、人々の宇宙に対する見方と理解に変革をもたらし、NASAにとっても深宇宙観測のための重要な手段となっている。有名な「創造の柱」や幻想的なNGC 1546のようなハッブルの画像に驚嘆するのは、天体物理学者でなくてもできる。ハッブルは、はるかに新しいジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)と連携して、銀河の観測データを提供したり、宇宙膨張速度などの宇宙の問題を詳細に調査したりしている。今回の銀河の最新画像は、ウェッブとの共同観測計画の一環だ。
NASAはハッブルについて、老朽化が進んでいるにもかかわらず、明るい未来を見ている。2030年代に入るまで、科学データを地球に送信し続けることを期待すると明言しているのだ。NASAのシニア・プロジェクト・サイエンティスト、ジェニファー・ワイズマンは「NASAは現在、この先何年にもわたる発見に向けた準備が整っており、太陽系から系外惑星、遠方銀河までのあらゆるものを調査することになる」と述べている。「ハッブルは、NASAが有する一連の天文観測手段において強力な役割を果たしている」
(forbes.com 原文)