ヘルスケア

2024.06.12 16:00

タトゥーを入れると悪性リンパ腫のリスクが21%高まる 研究結果

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なお、この研究手法ではタトゥーと悪性リンパ腫発症との因果関係は証明はできず、関連性を示すことができるだけである。判明したのは、タトゥーを入れることとリンパ腫の発症リスク上昇には関連があり、タトゥーの大きさは関係ないというだけだ。
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さらに、1つの研究だけでは関連性を十分に確認できたとはいえない。タトゥーが本当にリンパ腫やその他の健康問題と関連しているかどうかを確かめるには、さらに疫学研究を重ねる必要がある。実験室研究や臨床研究なども、実際に因果関係があるのかを探るうえで有効だろう。

とはいえ、タトゥーの施術プロセスにリンパ腫発症に影響しそうな要素はある。タトゥーインクには、芳香族第一級アミン、多環芳香族炭化水素、ヒ素、クロム、コバルト、鉛、ニッケルその他の金属など、さまざまな発がん性物質や発がん可能性物質が含まれている。

また、タトゥーインクが皮膚に注入されると免疫系の反応が誘発され、インクを吸収して定着させる。つまり、リンパ系が関与しているのだ。実際、タトゥーを入れてから長期間を経て、インクがリンパ節に入り込んでいることが確認されたとの研究結果がある。
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今のところ、タトゥーを入れた人の何%にリンパ腫を発症する可能性があるのかはわかっていない。リンパ腫はそれほど一般的な癌ではない。米国がん協会(ACS)の推計によれば、生涯に非ホジキンリンパ腫を発症する確率は男性で約42分の1、女性では約52分の1である。

一方、ピュー・リサーチ・センターによれば、何らかのタトゥーを入れている人は米国人の32%、複数のタトゥーを入れている人は22%に上る。

タトゥーが一般的になってきたことで、どのようなリスクを伴うのかを改めて評価する必要がある。すべてのタトゥーパーラー(タトゥースタジオ)が必ずしも品質管理や科学的根拠に基づいた施術を徹底しているわけではない。施術を受ける前に、どのような施術がリスクの増大や軽減につながるのか、発がん性物質を含まないインクはあるかなど、肝心な点を確認しておくことは有益だろう。

タトゥーで皮膚に刻み込んだ愛の言葉が数年後には嘘になってしまう可能性以外にも、体に長期的な影響があるかもしれないことを心に留めておいてほしい。

forbes.com 原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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