ガードレールをなくす
ほとんどの企業が、特に成長するにつれて従業員の周りにガードレールを設ける傾向があることをランドルフは残念に思っている。ランドルフが率いていたとき、ネットフリックスはこのようなことはしなかった。ランドルフは「人が会社で働きたいと思うのは、大人のように扱われること、つまり影響力を持つ機会を与えられることだと思っていた」との見解を示した。「強制されたり品定めされたりするのではなく、自分自身や創造性、思慮深さ、意思決定能力を解き放つことができることだ。あまりに多くのガードレールを設けると、最高の判断力を持つ人材を淘汰してしまうことになる」完璧に実践する
チームの誰かに3000万ドルの予算枠を最大限に活用してもらいたいなら、小さなことでも決定権を与えるべきだ。ランドルフがネットフリックスにいた間、同社に出張に関する規定がなかったのはこのためだ。「あなたに3000万ドルの予算があるのであれば、それはあなたが行動し、この金で巨大な契約を獲得することを期待している」ということであり、「あなたには大きな決断を下す能力があるが、飛行機のビジネスクラスに乗るか、あるいはエコノミークラスにするかというような小さな決断は任せられないということでではない」とランドルフはいう。管理職にフォーカスする
優れた意思決定をする人材をひきつけ、会社にとどまってもらう文化を築くにはどうすればいいのだろうか。人材の流れを管理することだとランドルフはいう。「ネットフリックスでは管理職の責任は2つしかなかった。1つは、適切な人材を適切なポジションに配置すること。これはチームビルディングの側面だ。管理職はいい人材を雇用することに膨大な時間を費やしたが、より重要なのは賢くカットすることだった。もう1つの責任は、チーム全員が正しい決断を下せるよう、あらゆる知識と背景を持つようにすることだった」用意周到な二塁手でNOLSの卒業生でもあるランドルフは、良い決断の好循環の構築を偶然に任せたりはしなかった。「最も重要なことは、思慮深さと判断力を持つ人々に囲まれていることだ」とランドルフは断言する。「人を大勢の愚か者に囲ませたりしてはいけない。誰もが、最高のチームにいることを望んでいる」
(forbes.com 原文)