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2024.05.08 09:30

新iPad Proは「AI」も最強 M4チップ搭載やラインナップ拡大の狙い

アップルがロンドンで開催したスペシャルイベントには、ワールドワイドマーケティングを担当するシニア・ヴァイスプレジデントのグレッグ・ジョズウィアック氏が登壇

アップルが5月7日に開催したスペシャルイベントで新しいiPad Pro、iPad Airと専用デジタルペンのApple Pencilを発表した。各製品は5月15日に発売となる。筆者はアップルがロンドンのバタシー地区で開催したリアルイベントに参加した。iPad、Apple Pencilの実機に触れたファーストインプレッションと、取材により得た最新情報を報告しよう。

Apple M4はiPad Proのために開発されたチップ

iPad Proには13インチ、11インチの2サイズが揃う(11インチは税込16万8800円~、13インチは税込21万8800円~)。いずれも最新世代のAppleシリコンである「Apple M4」チップを搭載する。M4は新しいiPad Proのためにアップルが開発したチップだ。M2チップに比べて、CPUとGPUのパフォーマンスと電力効率がともに大きく改善されたことで、2層構造の「タンデムOLEDテクノロジー」を採用する高精細な有機ELディスプレイをiPadに載せることに成功した。そして、バックライトを必要としない有機ELのメリットを活かし切ることにより、11インチは5.3mm、13インチは5.1mmという「アップル製品史上最薄」のデザインを形にできたのだ。

左が13インチ、右が11インチのiPad Pro

左が13インチ、右が11インチのiPad Pro

ちなみに最新のMacBook Proが搭載するM3 Pro、M3 Maxの方がM4よりもパフォーマンスの観点から見れば優れている。ただ、これをiPad Proに載せてしまうとiPadのサイズを大きくせざるを得ず、結果アップルが重視したiPad Proの薄型・軽量化も果たせなかったのだ。

「13インチのAir」はiPadシリーズで欠けてピースを埋める

iPad Airには初めて13インチの大型モデルが加わり、本機もまた11インチのモデルとの2サイズ展開になる(11インチは税込9万8800円~、13インチは税込12万8800円~)。iPad AirシリーズはApple M2チップを搭載する。iPad Airにサイズのバリエーションを設けた背景は、iPad Proシリーズの2モデルと合わせて4モデルの位置づけとターゲットユーザーを明確にする狙いがあった。
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編集=安井克至

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