海外

2024.03.18 13:00

三菱UFJがインドネシアのフィンテック「アワントゥナイ」に出資

アワントゥナイの技術ソリューションの中でも特に優れているのは、企業の経営資源を統合的に管理するERPと呼ばれるソフトウェアだとセティアワンは述べている。同社は、特許を取得済みの機械学習技術を利用して中小企業の取引データを分析し、潜在的なリスクや不正行為を軽減するとしている。

インドネシアのデジタル融資額は急増中

シンガポールの政府系シンクタンクのISEASが昨年10月に発表した論文によると、インドネシアの人口の約80%に相当する2億2000万人は銀行口座を持てないでいる。そのため、多くの企業経営者が運転資金へのアクセスに課題を抱えている。

しかし、グーグルとテマセク、ベインの3社が共同で作成した昨年12月の報告書によると、インドネシアの消費者や中小企業向けのデジタル融資は、2023年の60億ドルから2025年には150億ドルに増加し、2030年には約400億ドルに達すると予測されている。

アワントゥナイは、昨年のフォーブスの「Asia 100 to Watch(アジアで注目すべき100社)」に選出された。2023年の同リストに掲載された他のフィンテックのスタートアップとしては、シンガポールを拠点にインドネシアの顧客向けにバーチャル・バンキング・サービスを展開するFinture(フィンテュア)が挙げられる。

また、世界最大のムスリム人口を抱えるインドネシアでは、利子の授受や投機的取引を禁じるイスラム法(シャリア)にのっとった金融サービスが拡大しており、2022年の同リストに掲載されたAlamiは、シャリアに準拠したピアツーピア融資プラットフォームを運営している。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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