先に公開された研究が、モリフクロウ(学名Strix aluco)の灰色の羽毛は、この種が極寒の環境で生き延びる能力と関連していることを発見した。色彩は、さまざまな形で動物を助ける進化的適応の1つだ。擬態、交尾相手の誘引、さらには色素自身から与えられる生理学的能力や行動特性にも関連している可能性がある。しかし、ある集団の中で2つ以上の色彩型が存在することは、おそらく進化的に最も不可解な疑問の1つだろう。

「この仮定に基づき、温暖な気候でほとんど雪のない環境が、灰色の個体で支配されてきた寒冷地域において、濃い羽色への変化につながったと考えられてきました」と本研究の主著者であり、トゥルク大学のポストドクターで進化生物学者のミグエル・バルタサル・ソアレスはいう。同氏は集団遺伝学とゲノミクスが専門で、進化論をマネジメントに応用することに強い関心を持っている。
バルタサル・ソアレスと共同研修者らは、羽色の多型とそれらのオウムが生息するさまざまな環境との遺伝的なつながりを調べた。この実験を行うために、チームはさまざまな種の完全ゲノムのシーケンスと配列決定を初めて実施し、フィンランド南部のモリフクロウ370羽(灰色が220羽、褐色が150羽)について、包括的なゲノムワイド関連解析を行った。