残されるのはコンパクトな中性子星
太陽1.4個分の質量を持つ星の磁場がすべて、直径わずか15kmという、大都市の端から端までの距離にも満たないほどの大きさの中性子星に圧縮される。磁場と相対論的粒子が、中性子星の両極から流出し、放射のビームが形成されると、ダブナーは説明する。このビームが地球の方を向いた場合に、まるで灯台のように、パルスが観測されるという。
この研究はすべて、連日のパルサー観測が極限環境における天体物理学の理解の向上につながることを目指している。さらには、地球上での超流動体の実際の応用への道を開く可能性もある。
IARのスビエタによると、地球上では実験室内で超流動体が作り出されているが、これは電子の超流動体だ。中性子星との違いは、超流動体が中性子でできていると考えられる点だ。現在のところ、実験室で中性子の超流動体を作り出すことは不可能で、将来的に可能になるかどうかもわからないという。だが、グリッチが、中性子の超流動体の存在を検証するための手段の1つとなるかもしれないと、スビエタは指摘している。
純粋な天体物理学に関しては、どうだろうか。
スビエタによれば、この種の物質を理解することは、電磁放射の放出、中性子星の安定性と進化、超新星過程などの理解の向上に役立つと考えられる。
(forbes.com 原文)