「ギャレンタインデー」? 自分でつくる「お祝いの日」をマーケティングに活かす

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2月といえばバレンタインデー…だが、その前に「ギャレンタインデー(Galentine’s Day)」がある。女性同士の友情を祝うこの楽しい日のことを、詳しく知っておいて損はない。なぜかというと、ギャレンタインデーは、筆者が「セレブレーション・エコノミー」と呼ぶものの好例だからだ。これは、必ずしも「公式」な理由がなくても、人とのつながりや節目を認識したいという願望を表すものだ。

厳密に言えば、バレンタインデーが「公式」である一方で、ギャレンタインデー(2月13日)は「非公式」なお祝い日だ。しかし、それでも人気はとどまらない。米国では、気の利いた陽気なギャレンタインデーの宣伝やカード、お祝いを至る所で目にする。

深く掘り下げる前に、ギャレンタインデーについて簡単に説明しよう。この日は、米テレビドラマ『パークス・アンド・レクリエーション』で、女優エイミー・ポーラー演じる真面目でかわいらしい主人公レズリー・ノープが、親友を祝う理由を作ったエピソードの中で、架空のお祝い日として2010年に誕生した。「ギャル(Gal)」と「バレンタイン(Valentine)」を組み合わせたこの日のことを、主人公は「女性が女性を祝う」と表現。放映以来、このお祝い日は急速に広まった。

ギャレンタインデーがほぼ本物のお祝い日として受け入れられたことは、新しいセレブレーション・エコノミーの精神を例証している。それは「お祝いするのに公式な理由を待つのではなく、自分たちで祝う日を作ろう」というものだ。

カップルによる間もなく生まれる赤ちゃんの性別発表のお祝いから、ソーシャルメディア上で祝う赤ちゃんの毎月の誕生日(「4カ月になりました!」)、ティーンエイジャーのプロム(卒業式前のダンスパーティー)への誘いまで、このセレブレーション・エコノミーの精神はあらゆるところに息づいている。双子である筆者の姉たちは、節目となる大きなイベントのために人に集まってもらうのを50歳の誕生日まで待とうとは思わなかった。その代わりに「なぜ待つの? 48歳よ!」というパーティーを2年早く開くことにした。セレブレーション・エコノミーを地でいく例だ。

セレブレーション・エコノミーは公式・非公式を問わず、女性が推進している。それは、この強力な市場とつながろうとする企業にとってチャンスだ。あなたがマーケティングやセールスの仕事をしているなら、セレブレーション・エコノミーと女性消費者について知っておくべきことがある。
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翻訳=溝口慈子

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