NASAは、地球に現れるこの優美な雲を、AIM(Aeronomy of Ice in the Mesosphere、中間圏における氷の超高層大気物理学)と名付けた人工衛星ミッションで探究している。AIMは2007年に打ち上げられ、2023年にバッテリーの問題によってミッションが終了するまで、データを地球に送り続けてきた。AIMは、なぜ極中間圏雲とも呼ばれる夜光雲が形成されるのか、さまざまな種類の夜光雲は気候変動に関連しているのかを解明することを目的としている。
研究者たちは、極圏から離れた場所で夜光雲が観察されたという増えつつある報告を調べている。太陽光を反射するこの珍しい雲は、2019年に北米と欧州の各所で目立って見られるようになった。「2007年のAIM打ち上げ以来、夜光雲が低緯度で観測されたという報告の頻度が高まっています」と、NASAのEarth Observatoryは2019年に書いている。「これが大気の変化の結果である証拠が見つかっており、その変化には気候変動のために水蒸気が増えたことも含まれています」。
夜光雲の観察には人口衛星が最も適しているかもしれないが、この特別な雲は、北半球では春の終わりから夏にかけて、注目すべき現象のひとつとして、日の出前と日の入り後の短い時間に現れることがある。この目で見る幸運に恵まれなかった人は、代わりに宇宙からの眺めを楽しんでほしい。
(forbes.com 原文)