テクノロジー

2024.01.05 11:00

約13万人がCES 2024に来場予定、世界中から注目を集め続ける理由

パンデミックの経験を糧にCESを「参加しやすいイベント」にした

CESはエレクトロニクスをテーマとする世界最大の見本市でもある。CESが対面形式のリアルイベントにこだわる理由は、それがビジネスの「量」をこなすために最適なスタイルだからなのだとコミスキー氏が説く。

「過去にCTAが実施した調査から、CESに商談のため訪れる方々は4日間の会期中、平均して29回のミーティングをこなしていることがわかりました。この商談の『量』はイベントが対面形式で行われるからこそ実現できます。出展社の方々にとっても、CESは自社の製品やテクノロジーをたくさんのトレードビジターや投資家に見せられる絶好の機会なのです」

コミスキー氏はパンデミックを経験したことで、CESのように大規模なイベントを安心・安全に開催するノウハウも培ったと振り返る。

CESの会場をテスラのEV自動車で移動する「Vegas Loop」が開通している

CESの会場をテスラのEV自動車で移動する「Vegas Loop」が開通している

イベント期間中、特定の場所に来場者が密集したり過剰な交通渋滞が起きないよう、CESのイベント会場となる施設を拡大、分散配置した。来場者が施設間を効率よく移動できる、新しい交通手段も誕生した。その1つがCES会場近辺の地下にトンネルを敷き、排気ガスを排出しないテスラのEV自動車を循環させる「Vegas Loop」だ。イーロン・マスクにより設立されたボーリング・カンパニーによる新しい交通システムは現在も拡張を続けている。
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編集=安井克至

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