開発順調。プロトタイプが日本初公開へ
今回の記者会見で披露されたAFEELAのプロトタイプは、2023年の年初に米国のエレクトロニクスショー「CES 2023」に出展したソニーのブースで世界初公開された車両と同じものだ。10月28日から11月5日まで、東京ビックサイトで開催されるイベント「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」での一般公開も予定している。AFEELAはソニーグループと本田技研工業が合弁会社として2022年の9月に設立したソニー・ホンダモビリティが商品化に向けて開発するスマートEVだ。ソニー・ホンダモビリティがCESで発表した計画のとおり、AFEELAは今後2025年前半に北米から先行受注を開始し、同年度中に発売を予定する。日本では2026年中の発売が見込まれている。
記者会見に登壇した社長の川西氏は「両社の間に元々ある開発、業務アプローチの違いはまだ残っているものの、相互理解も順調に進んでいる。企業文化の違いを認め合う環境も育ってきた」と、会社が設立してからこれまでの経緯を振り返った。
現在約250人が在籍するというソニー・ホンダモビリティの従業員の中にもエンジニアが多数在籍しているが、ADAS(先進運転支援システム)、インフォテインメントのソフトウェアの開発はソニーとホンダがそれぞれの技術や人材の資産を持ち寄るかたちで進められている。川西氏は「ソニーが持つAI(人工知能)、ロボティクス、イメージング、センシングの技術と、自動車メーカーであるホンダによる生産からサプライチェーン、安全・安心への取り組みを含むさまざまなノウハウの融合が考えられる。技術面だけでなく、ビジネスとしての起ち上げや社会貢献についてもシナジー効果が期待できるだろう。力を合わせてAFEELAをいいクルマにしたい」と意気込んだ。