働き方

2024.01.05 09:00

面接の定番「自己紹介」を台本どおりだと感じさせない3つのポイント

Getty Images

「自己紹介」を行う上で、鍵となるポイントは3つある。第1は、あらゆる疑問に答えようとしないことだ。記事の冒頭で述べたように、この問いかけは、打ち解けた雰囲気を作るためのものだということを忘れないようにしよう。ごく自然なトーンで、それでいて有用な洞察を伝えるというのが良い回答のはすだ。このたった1つの質問で、面接の成否が決まるわけではないからだ。
advertisement

第2に、何らかの構成を頭に置いて話をしよう(先ほど説明した「これまで、現在地、今後向かう先」という3部構成はその一例だ)。これにより、自分の考えを整理し、回答に流れをもたらすことができる。

第3に、回答には具体例を盛り込もう。どんな人や状況にも当てはまる、陳腐な回答を避けるには、自身のキャリアで得た具体的な内容を盛り込むことだ。

筆者が創業したコンサルティング企業のLEADERSHIP IQ(リーダーシップIQ)が実施した「Words That Cost You The Interview(採用面接を失敗に至らしめる言葉)」というタイトルのネット調査結果によると、面接での評価が低い回答は、具体的内容に乏しく、副詞や断言する内容の修飾語(「常に」や「決して」といったもの)が多用されているという。言い換えれば、評価の低い回答は、職歴やその人の人となりに関係なく、誰でも簡単に言えるように感じられてしまう内容なのだ。
advertisement

ではここで、決まり文句に満ちた、当たり障りのない回答の例を紹介しよう。

「私は、自分が手がけるあらゆることに情熱を傾ける人間です。私は常にハードワーカーで、チームプレイヤーでもあり、飲み込みの早いタイプです。私は多くの役職を引き受け、複数のタスクを効率よくやりくりする能力に関しては、自信があります。キャリアを通じて、私は物事を効率的に、しかもポジティブな態度で実行させるのが当然という姿勢を持つ人物でした。ハイペースな環境でも成功を収め、常にチームの成功に貢献できる方法がないかと探しています」

「自己紹介をお願いできますか?」という問いかけに答える上での黄金率は、誠意を感じさせる語り口にある。回答は、鮮やかだが簡潔なかたちで、これまでの職業人としての軌跡を描いたものであるべきだ。さらに、そこに具体例が入ることで、面接者の印象に残る自己紹介になる。

それから非常にありがちなことなのだが、曖昧で、何にでも当てはまりそうな言葉を選ばないようにしよう。せっかくの答えが心に残らず、すぐに面接者に忘れられてしまうからだ。

forbes.com 原文

翻訳=長谷 睦/ガリレオ

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事