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2023.12.25 11:30

中型株の注目銘柄、語学アプリDuolingoは1年で「3.4倍」に

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今年の株式市場における上昇の大部分は、マイクロソフトやアップル、アマゾンといったメガキャップ(超大型株)銘柄の復活によるものだが、時価総額がようやく100億ドル(約1.4兆円)に届いたミッドキャップ銘柄(中型株)の言語学習アプリの株価パフォーマンスは、それらのほぼすべてを凌駕している。

デュオリンゴ(DUOL)の株価は、パンデミックから続く収益成長に後押しされ、年初から240%近く上昇した。2021年7月に上場した同社の直近12カ月の売上高は、前年比43%増の4億8400万ドル(約690億円)だった。また、上場企業として初の黒字四半期となった直近の2四半期に650万ドル(約9.3億円)の利益を計上した。

数千万人ものユーザーが、この中毒性のあるアプリを毎日の日課にしており、スマートフォンの画面に表示される「デュオ」という名の、40以上の言語を学ぼうと誘う、大きな目をしたフクロウをクリックしている。

デュオリンゴの新規株式公開(IPO)時に投資し、筆頭株主として12.5%の株式を保有しているベイリーギフォードで米国株式チームの投資マネージャーを務めるカースティ・ギブソンは、「このアプリが本当に優れているのは、人々のモチベーションを高める力です」と述べている。「結局のところ、言語学習は言語学習です。人々が学ばなければならない単語を新たに発明するのではなく、人々を惹きつける方法を新たに考えだしたのです」とギブソンは指摘する。

カーネギーメロン大学で博士号を取得したコンピューター科学者のルイス・フォン・アンと大学院生のセヴェリン・ハッカーは、2011年にピッツバーグを拠点とするデュオリンゴを設立した。グアテマラからの移民であるフォン・アンは、2000年代初頭にオンラインサービスへの不正登録を防ぐ仕組みであるCaptcha(キャプチャ)を発明し、書籍や記録文書をデジタル化するreCaptcha(リキャプチャ)という会社を設立して2009年に非公開の金額でグーグルに売却した。

45歳のフォン・アンは現在もデュオリンゴの会長兼CEO(最高経営責任者)であり、39歳のハッカーはCTO(最高技術責任者)を務めている。今年の株価の上昇により、2人の持ち株の価値はそれぞれ約8億ドル(約1140億円)にまで増加した。

8300万人の月間アクティブユーザーを抱えるデュオリンゴの有料会員数は第3四半期末現在で580万人と、昨年の370万人から57%増加した。「スーパーデュオリンゴ」と呼ばれる課金コースの会員は、広告なしの体験やその他の機能のために月額6.99ドル(約1000円)を支払っている。同社はまた、2023年3月に「デュオリンゴ・マックス」と呼ばれる月額14ドル(約2000円)のコースを開始し、OpenAIのGPT-4を用いた生成AIレッスンで、会話のロールプレイやフィードバックを提供中だ。

米国で最も成功したミッドキャップ企業

デュオリンゴは、フォーブスが毎年発表する「America’s Most Successful Mid-Cap Companies (米国で最も成功したミッドキャップ企業)」ランキングの最新版で18位にランクインした。このランキングは、時価総額が20億ドルから100億ドルの3000以上の企業を調査し、上位100社をランク付けするもので、過去5年間の利益成長率や売上成長率、株主資本利益率などを基準とし、最新の年のデータを重視している。
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編集=上田裕資

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