製品

2023.11.30 18:00

iPhoneの新機能「NameDrop」は騒がれているほど危険なのか?

では、何が問題なのか?

問題となっているのは、いくつかの警察署がAirDropの使用に伴う危険性を指摘する通知を発していることだ。ペンシルベニア州チェスター市警察署はFacebookページで次のように述べている。「重要なプライバシー警告:iPhoneをお持ちで、最近のiOS 17アップデートを行った場合、NameDropという新機能がデフォルトでオンになっています。この機能により、携帯電話を近付けるだけで連絡先情報を共有できます。これをオフにするには、「設定」→「一般」→「AirDrop」→「デバイス同士を近づける」を開き、オフにして下さい」。

これが本当なら、怖い話ではないか? だが実は、これは間違っている。

確かにNameDropはデフォルトでオンになっているが、その動作方法は賢く、意図せずに連絡先を共有してしまうことはほとんどない。そして、同意なしに誰かがあなたの情報を取得することは不可能だ。つまり、「携帯電話を近付けるだけで」連絡先を共有できるという指摘は正しくない。

心配すべきか?

プライバシーを基本的人権として重視するアップルのことだから、心配する必要は100%ない。

確かに、iOS 17.1以降を実行している別のiPhoneに近づけると、自動的に接続が行われる。しかし、第一に、両方の電話がロック解除されていなければ何も起こらない。

次に、実際にこちらの詳細情報を送信するには、電話番号やメールアドレスのどれを共有するかを選択する必要がある。共有するものを選ぶまでは、何も共有されない。そして選んでも、さらに「共有」と書かれたボタンを押す必要がある。

つまり、危険はないということだ。心配なら、もちろん警察の声明の通りにオフにすることができるが、そうした場合、連絡先の詳細を迅速かつ簡単にそして安全に共有できるという、iPhoneの最高の新機能の1つが利用できなくなる。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事