TF International Securitiesのアナリストでサプライチェーンの専門家、ミンチー・クオの最新レポートによると、来年のiPhone 16 ProとiPhone 16 Pro Maxの両モデルには5倍の光学ズームレンズが搭載される見通しで、アップルの最も強力な「テトラプリズム」長距離ズームカメラが初めて小型の「Pro」モデルにも搭載される。この結果「2024年にはこのカメラを搭載したiPhoneが前年比160%の伸びを見せるだろう」とクオは述べている。
クオは、以前からこのiPhone 16 Proのアップグレードを予想しており、今年初めには、テトラプリズムレンズメーカーのLargan Precision(大立光電)の製造上の問題により、iPhone 15 Proには、このレンズが搭載されないという予想を的中させていた(現行モデルのiPhone 15 シリーズではPro Maxにのみテトラプリズムレンズが搭載されている)。
今回のレポートでクオは、Larganがテトラプリズムレンズの組立工程で「大幅な改善」を行い、2023年第3四半期の生産歩留まりを、以前の約40%から70%以上に伸ばしたと指摘した。これにより、特にアップルとファーウェイからのこのレンズに対する需要が増加し、2024年の総注文が130%増加したとクオは述べている。
しかし、テトラプリズムレンズの入手可能性が高まることは、iPhoneユーザーにとっては朗報だが、この事実だけで、アップルがiPhone 16 Proに5倍の望遠レンズを搭載することが保証されるわけではない。クオの予測は正しいかもしれないが、ケースの物理的な制約や、アップルが今後2つのProモデルの間で維持するかもしれない差別化要因など、他の要素も絡んでくるだろう。
それでも、これまで最高のカメラを得るために、より大きくより高価なPro Maxモデルの購入を余儀なくされてきた、iPhoneファンにとって、これはうれしいニュースに違いない。来年のiPhone 16 Proに5倍の望遠レンズが搭載されることは、多くの人々に歓迎されることになりそうだ。
(forbes.com 原文)