パートナーとの関係で、感情を押し殺していないかを評価する8つの質問
親密なパートナーとの関係は、自分に率直であることで、より強くなっていく。本心は違うのに、何の問題もないふりを装うのは、火に油を注ぐような、さらに状況を悪化させる行為となり得る。健全で安定した関係を維持していくためには、自らの感情に忠実であることが肝心だということは、研究で一貫して証明されている。こうしたことを鑑みて、『Personality and Individual Differences』に掲載された研究論文は、恋愛関係における率直さを評価する「Authenticity in Relationships Scale(AIRS)」の開発を後押しするものだ。
AIRSは、社会的な人間関係において、自分自身ならびに他人に対してどれだけ率直であるかを評価する尺度だ。8つの質問が含まれており、回答者は、自分が各質問にどのくらい同意できるかを答えるかたちになっている。
1. 他の人から非難されるのが怖いので、本当の気持ちを常に隠している
2. 日頃から他の人に合わせるようにしている
3. 他の人の気持ちを気遣うあまり、真実を伝えることができない
4. 自己主張すべきときと、妥協すべきときが、まったくわからない
5. 自分の要望と他の人の要望の折り合いをつける方法が、まったくわからない
6. 真実を伝えるときは、自分が他の人にどう思われるかがどうしても気になる
7. 自分の思いを口にする前に、他の人の気持ちを優先する
8. 率直に意見を口にすることで、他の人を怒らせることは絶対にない
研究者たちはこのAIRSを通じて、「うまくいっているふりをする」ことをやめた実際のカップルたちは、難しい状況に陥りつつある時でも、関係に対する満足度が高く、立ち直る力が強いようだと結論づけた。
AIRSを開発した研究者たちは、率直さが、恋愛関係においてはより高いレベルの主体性と親しさをもたらし、個人レベルではより大きな主観的ウェルビーイングをもたらすと予測されることを見出した。
結論
率直な会話ができ、お互いの存在を尊重し合い、自分たちはチームだという心構えをもてる関係性は、常に理想だ。逆に、本当の自分を出せない関係性、あるいは感情を押し殺してポジティブさを装う関係性は、本心からの懸念を蔑んだり、解決すべき現実の問題を無視したり、そうでないのにすべてがうまくいっているふりをする関係を作り出してしまうだろう。パートナーとの関係は、率直な感情を認め合い、尊重し合うことで強くなっていくのだ。
(forbes.com 原文)