モビリティ

2023.11.22 08:30

営業停止とCEO辞職に揺れる自動運転「クルーズ」の社内会議の模様

ゼネラルモーターズのメアリー・バーラCEO(Photo by Stephen Olker/Getty Images for SXSW)

重大事故と運行許可の取り消し

クルーズの共同設立者たちの離脱は、10月2日に同社の車両がサンフランシスコの路上で人間が運転する一般車両にはねられた歩行者を約6メートルひきずり、大怪我を負わせた事故から数週間後のことだった。カリフォルニア州陸運局は、この事故の数週間後にクルーズの運行許可を取り消し、その2日後に同社は、すべての自動運転車両の運行を停止していた。クルーズは、以前の計画では、2023年の年末までにナッシュビルやサンディエゴを含む全米の10都市に、オペレーションを拡大する予定だった。
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今回の会議の終盤で、クルーズの新社長兼最高技術責任者(CTO)のモハメド・エルシェナウィ(Mohamed Elshenawy)は、これまで社内の誰にも話したことがないという、自身が10歳の時にいとこで大事な友だちだった女性がひき逃げ事故で亡くなったという話を打ち明けた。

この痛切な逸話は、安全で便利な自動運転テクノロジーを現実のものにしたいという、彼自身の個人的な思いを物語っているようだった。

「私は、なぜ私たちがここにいるのかを、みなさんに考えてほしいのです。ここは楽な仕事ができる場所ではありませんし、私たちがやろうとしていることは簡単なものではありません。しかし、このミッションはすばらしいもので、私たち全員が本当に誇りに思えるものなのです。会社は良い時に何が起こるかによって定義されるものではなく、困難な時代に定義されるのです。クルーズは今、試されているのです」と、エルシェナウィは語った。
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forbes.com 原文

編集=上田裕資

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