働き方

2023.11.12 12:00

自らの成功を「ちゃんと祝い、感謝」すればストレスは軽減する

ストレスとインポスター症候群

よく知られるストレス要因に、インポスター症候群がある。これは、何かを達成したとしても、自分はその成果に釣り合わない人間だと思い込み、人をだましているような気持ちになることを指す。

こうした思いがあると、自分が達成した成果を素直に祝うことができなくなる。成果を上げられたのは偶然にすぎず、すぐに失われてしまうと恐れているからだ。インポスター症候群の人は得てして、自分は賞賛に値しないと信じ込み、詐欺師のように人をだましていることがばれてしまうことを常に恐れながら生きている。こうした姿勢は、メンタルヘルスとウェルビーイングに悪影響をおよぼす可能性がある。

自らが達成した成果をきちんと祝って、感謝を表現することで、インポスター症候群を撃退することができる。歩んできた道のりと、注ぎ込んできた努力を振り返る時間を持とう。そうすれば、批判的な心の声を封じて、ストレスを緩和し、自信を高められるようになる。

自分の成果を、生産的に祝うには

困難な時代にあっても、謙虚さを忘れずに自分の成果を祝うシンプルな方法が1つある。1日の終わりに5分だけ時間をとって、その日に達成したことを3つ振り返る習慣だ。その日に上げた成果なら、仕事がらみでもかまわないし、生活のことでもかまわない(ベッドをきちんと整えた、でもいい)。大事なのは、その日に成し遂げた好ましい成果3つを評価するよう、脳を習慣づけることだ。

これを実践すれば、明るい気分で1日を締めくくれる上に、日々のささいな事柄に感謝する姿勢も身に着く。ノーベル賞を受賞するというような大きなマイルストーンがない限り祝えないという姿勢だと、フラストレーションが溜まる可能性がある。だから、大きなマイルストーンと小さなマイルストーンの両方を祝うことが大切だ。大きなプロジェクトを小さなタスクに分けてみると、何を祝えばいいかが見えやすくなるかもしれない。

成果を祝うからといって、お酒を飲んだり休暇をとったりする必要はない(もちろん、そうしたければ、そうしてもいいのだが)。少しだけ時間をとって、達成した成果を振り返り、そこに至るまでの努力を評価して、そうした肯定的な記憶を心にとどめるといったシンプルなやり方でも十分かもしれない。
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翻訳=ガリレオ

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