WASP-17 bの夜の側では、気温がSiO2の融点より下がるため、水晶でできた雲が形成される。昼と夜の2つの半球の間の極端な温度差によって引き起こされる強風で、水晶が夜側からより高温の昼側に運ばれ、そこで再び蒸発する。
今回の発見は、惑星大気中に結晶体からなる雲が存在する可能性を高めている。
海王星や天王星の物理的状態と化学組成についてわかっていることに基づき、巨大氷惑星の下層ではダイヤモンド結晶の雨が激しく降り続いているとする説を、研究者らは提唱している。
コンピュータシミュレーションに基づくと、みずがめ座にある橙色矮星(K型主系列星)の主星に近い軌道を公転する地球サイズの系外惑星「K2-141 b」は、マグマの海に覆われ、鉄やナトリウム、マグネシウム、カリウムなどの結晶でできた「雪片」が空から降っている可能性が高い。
今回の研究をまとめた論文「JWST-TST DREAMS: Quartz Clouds in the Atmosphere of WASP-17b」は、学術誌The Astrophysical Journal Lettersに2023年10月16日付で掲載された。追加資料とインタビューは、Laura BetzとChristine PulliamがNASAのサイトnasa.govに掲載したものだ。
(forbes.com 原文)