宇宙

2023.10.23 14:00

「水晶の雲」を持つホットジュピター発見、ウェッブ宇宙望遠鏡による観測

灼熱の巨大ガス惑星(ホットジュピター)「WASP-17 b」の観測データに基づく想像図(NASA, ESA, CSA, and R. Crawford (STScI))

雲が何でできているかを把握することは、惑星を全体として理解するために非常に重要だ。WASP-17 bは潮汐ロックの状態にあり、常に一方の半球面を主星の方向に向けている。それにより、非常に高温の昼の側と、より低温の夜の側ができることで、惑星の周囲に石英の雲の連続的な発生を促している可能性が高い。
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WASP-17 bの夜の側では、気温がSiO2の融点より下がるため、水晶でできた雲が形成される。昼と夜の2つの半球の間の極端な温度差によって引き起こされる強風で、水晶が夜側からより高温の昼側に運ばれ、そこで再び蒸発する。

今回の発見は、惑星大気中に結晶体からなる雲が存在する可能性を高めている。

海王星や天王星の物理的状態と化学組成についてわかっていることに基づき、巨大氷惑星の下層ではダイヤモンド結晶の雨が激しく降り続いているとする説を、研究者らは提唱している。
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コンピュータシミュレーションに基づくと、みずがめ座にある橙色矮星(K型主系列星)の主星に近い軌道を公転する地球サイズの系外惑星「K2-141 b」は、マグマの海に覆われ、鉄やナトリウム、マグネシウム、カリウムなどの結晶でできた「雪片」が空から降っている可能性が高い。

今回の研究をまとめた論文「JWST-TST DREAMS: Quartz Clouds in the Atmosphere of WASP-17b」は、学術誌The Astrophysical Journal Lettersに2023年10月16日付で掲載された。追加資料とインタビューは、Laura BetzとChristine PulliamがNASAのサイトnasa.govに掲載したものだ。

forbes.com 原文

翻訳=河原稔

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