アマゾンの事業目標に変化、eコマースのセラー支援を拡充

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アマゾンの全体的な事業目標は変わった。業績トップのeコマースプラットフォームを構築することから、eコマースのセラーが販売場所の1つとしてアマゾンを選ぶ限り、どこででも販売できるようセラーの支援者になることへと目標は進化している。

この変化は、アマゾンの事業構成自体が変わったことによるものだ。10年前、売上に占める外部セラーの割合は40%だったが、現在では60%だ。これは大きな変化だ。同時に、同社は真にグローバル企業となり、世界39カ国超で商品を販売している。米国を拠点とするセラーは昨年、2億1600万点以上の商品を他国の顧客に販売した。その数は10年前の8倍だ。

セラーの事業が発展するよう支えた昨年の取り組みはアマゾンにも利益をもたらし、その強みを高める役割を果たした。同社は、Amazon Ads、レンディング・アンド・フルフィルメント・by Amazon、Brand Registry、セラーフルフィルメントプライム、Amazon出品大学、Amazon Accelerateといったサービスを通じて、多くのセラーの事業を支援している。これらのサービスは、アマゾンに新たなビジネスチャンスをもたらすと同時に、セラーの視野も広げている。現在、多くのセラーがこれらのサービスの少なくともいくつかを利用している。

アマゾンの強みの1つは、革新的であることや、小売やテクノロジーの枠にとらわれることなく新たな発想をすることを従業員に奨励する企業文化だ。これにより同社は業界を引っ張る存在となっており、他の小売企業はアマゾンに追随している。例えば、自社のeコマース用に開発されたアマゾンの有用なテクノロジーとインフラは現在では外部のセラーにもサービスとして提供されている。

このほど開催されたAmazon Accelerate 2023カンファレンスは、外部のセラーが利用できる、増えつつあるさまざまな製品やサービスを紹介する場となった。ワールドワイド・セリング・パートナー・サービス担当副社長のダーメッシュ・メータを含む数人の基調講演者が、同社が提供するこれらのプログラムの概要を紹介した。
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翻訳=溝口慈子

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