中道:日本の良さを伝えようとしている人たちは、メディアも含めて、ほとんど日本から出たことがない人が多いような気がします。
山田:例えば温暖化やコロナが日本だけの問題ではないように、日本も国際社会の中で生きているわけです。地球に「プランB」はありません。みんなで、ひとつの地球を大切にしていかなければいない。
そのためには、世界とコミュニケーションがとれないといけない。ビジネスでも日本の良さをわかってもらううえでも、国際的な感覚はあったほうがいい。グローバルな感覚を持ちながら日本というローカルもきちんとやっていくなど、いろいろなやり方があります。少し視野を広く持てば知見も広がります。
インターネットで世界がどんどん狭くなりオーディエンスがグローバルに広げられる時代には、こういうことがプラスになると思います。
中道:言語の壁があっても、伝えたいという気持ちが大事だと思うんです。綺麗な英語を話せなくても、思いを持ってトライしていれば、そのうちなんとかなる、みたいな。
山田:そういう意気込みは大事かもしれませんね。国際的な環境に身を置いたことのある人と、そうでない日本人との一番の違いは「attitude(態度)」です。堂々としていても謙虚になれるし、人前で自分の意見をはっきり言うことができる。そういう国際的に通用するコミュニケーションのやり方を身に着けることも大事かもしれません。
特に次世代の人たちは、これまでのように日本だけにいればいいという時代ではなくなる可能性があるので、早いうちにその“国際感覚”に触れておいた方がいいのかなと思います。若いうちにいろんな経験をすると自分の人生を深められます。「Connecting the dots.」において、dotが多い方がいいですからね。